[2020_08_24_01]“核のごみ”事前調査検討…周辺3町村“再考”するよう直談判 北海道寿都町(HBC北海道放送2020年8月24日)
 
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“核のごみ”事前調査検討…周辺3町村“再考”するよう直談判 北海道寿都町

 いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、事前調査への応募を検討している後志の寿都町。周辺の3つの自治体のトップが応募を考え直すよう、寿都町長に直談判しました。

 「近隣自治体等の意見も尊重していただきたい。文献調査応募について再考をお願いしたい」(島牧村・藤澤克村長)

 寿都町と隣り合う黒松内町、蘭越町、島牧村のトップたちは、24日午後、寿都町に応募を考え直すよう申し入れました。話し合いは冒頭を除き非公開で、1時間ほど行われました。
 「3町村を含めて“核のごみ”を勉強することが必要だと思う」(寿都町・片岡春雄町長)
 「いまは寿都町の動向を見守る」(蘭越町・金秀行町長)

 一方、札幌では、地質などの専門家でつくる市民団体が、寿都町や周辺には活断層があるため、最終処分場に適さないと訴えました。
 「私たちからみれば既存の文献調査で充分危険だということが言えるんですけど、同じ文献を見ていても、NUMO(原子力発電環境整備機構)の人たちはここが安全ですと言っている。最初から結論は出ているわけですから、町長がここで撤退しようと思っても、危険だから撤退するということはできない」(行動する市民科学者の会・北海道 小野有五事務局長)

 また、こんな人も。
 「東洋町の元町長です。東洋町の経験を考慮に入れてもらいたいと思って」(高知県東洋町・澤山保太郎前町長)
 高知県東洋町の前の町長、澤山保太郎(さわやま・やすたろう)さんです。東洋町は2007年、最終処分場の事前調査を国に応募しましたが町民が猛反対。その後の町長選で、反対派の澤山さんが当選し、東洋町は応募を取り下げたのです。
 「慎重にやっていくんじゃないかな。町民もそう簡単には受け入れないと思うが」(高知県東洋町・澤山保太郎前町長)

 寿都町の動きに対しては、鈴木知事も、慎重な判断を求めています。菅官房長官は、24日の会見で…。
 「現時点においては自治体でなんら意思決定しているものとは聞いてません。いずれにしろ、今後、適切なタイミングで知事の意見を政府としてしっかりうかがっていきたい」(菅義偉官房長官)
 寿都町は、1989年に全国で初めて町営の風力発電施設を設置し、エネルギー施策に力を入れてきました。
 「ここは泊原発の30キロ圏内の寿都。クリーンなエネルギーもやっている、だから逆に私は発信しやすいと思うんです」(寿都町・片岡春雄町長)
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