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[2024_11_18_28]はじめに(2011年3月11日 東日本大震災の体験)(日本記者クラブ_石渡明(前原子力規制委員会委員)_会見2024年11月18日) | ![]() |
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[会見動画頭出し]
15:30 ![]() 【石渡】 では初めに東日本大震災の体験についてお話をさせていただきます。 東日本大震災を起こしたこの地震というのは、この東北地方太平洋の日本海溝で発生したマグニチュード9という、日本の歴史上最大の地震だったわけです。これについては、誰も、こんな大きな地震が起きるということは、地震学者の中でも、予想をしていた人はいないわけです。 ただ、その歴史を見ますと、平安時代に869年でしたかね、貞観(じょうがん)という時代がありました。これは天皇のお名前で言うと、清和天皇の時代です。年号は貞観だったわけです。そのときに貞観の大地震っていうのがありました。 この仙台平野に、かなり大きな津波が来たという記録がある。そういうことで、地質学者が、特に東北大学の地質学者が、仙台平野を掘ってみると、確かにその時の津波の堆積物がある、ということが事前に分かっていたわけです。ただ、それは残念ながらあまり注目されていなかったという状況です。 この地震はこの星印が書いてある、ここのところが震源なんですけれども、動いた断層がこの青森県沖ぐらいから、この千葉県沖まで、延々500km、500kmの断層が一度に動いたという、非常に大きな地震だったわけです。 これに誘発されて色々な場所で、他の小さい地震も起きました。或いは火山がこの地震に反応しました。この「V」と書いてあるところです。色々な火山で火山性の地震が多発するようなことも起きました。ただこの時、噴火した火山というのは、幸いなかったわけです。 ※以下は編集者の注である。 左側の元図は防災科学技術研究所の 「東北地方太平洋沖地震について(速報)」 から引用 右側の本図は気象庁の 「平成 23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震の余震活動」 から引用 東北大学の貞観津波の調査については、産総研の津波堆積データーベースの「地域の情報 宮城県 仙台平野」に内容が紹介されている。以下に内容の一部抜粋を示す。 平成17年度から21年度にかけて,文部科学省の委託事業「宮城県沖地震における重点的調査観測(宮城沖重点)」が行われました.これは,東北大学が中心となった事業で,宮城県沖で発生する地震の観測を重点的に行うというものです.産業技術総合研究所では,その一環として仙台平野周辺に残されている過去の巨大地震の痕跡を調べてきました. 平安時代に編さんされた「日本三代実録」という歴史書によれば,西暦869年に仙台平野の周辺において非常に大きな地震と津波が起きたそうです.この地震と津波は,当時の元号から「貞観地震」あるいは「貞観津波」と呼ばれています.この貞観地震の存在については,地理学者の吉田東伍氏が1906年に指摘していましたが,津波を起こした断層の破壊領域などの実態が不明であることから,地震調査研究推進本部の海溝型地震の長期評価からは外されていました.こうした背景から,私たちは,地質学的な証拠から貞観地震・貞観津波の実態を探ろうとしてきました. 仙台平野では,宮城沖重点が開始される前から,Minoura and Nakaya(1991),阿部ほか(1990),菅原ほか(2001)などが津波堆積物を報告しており,その中の一つが貞観津波によるものと考えられていました.これらの報告は,歴史記録にある巨大津波の地質学的痕跡をつかんだという点で画期的でしたが,そうした堆積物の平面的な広がりを詳細に明らかにできていませんでした.私たちは,浸水範囲を精度よく復元することを目的として,仙台平野全体を網羅するように,海岸から内陸へ向かう測線を設けて調査を行いました.また,津波堆積物の堆積年代を精度よく決定するために,地層抜き取り装置(ジオスライサー)による調査を仙台市と山元町で行いました(Sawai et al., 2012). |
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KEY_WORD:石渡明氏_講演_:HIGASHINIHON_: | ![]() |
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