[2023_09_06_02]敦賀原発2号機 審査再開へ “申請書 明らかな不備認められず” (NHK2023年9月6日)
 
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敦賀原発2号機 審査再開へ “申請書 明らかな不備認められず”

 2023年9月6日 17時04分
 相次ぐ資料の不備で、異例の審査中断が続いている福井県の敦賀原子力発電所2号機について、原子力規制委員会は事業者の日本原子力発電から改めて提出された申請書に明らかな不備は認められなかったとして審査を再開することを決めました。
 敦賀原発2号機をめぐっては、原子炉の真下を走る断層が「将来動く可能性がある」と指摘されていて、指摘を覆せなければ廃炉になる可能性があり、日本原電は審査の中で「動く可能性はない」と反論しています。
 しかし、日本原電が提出した断層のデータなどの資料に書き換えや誤りが相次いで見つかったため審査はおよそ2年間中断し、去年12月に再開したあとも誤りが相次いだことから、原子力規制委員会はことし4月、再び審査を中断して申請内容の修正を求めていました。
 6日の規制委員会の会合では、8月31日に日本原電から改めて提出された申請書の取り扱いについて議論が行われ、事務局の原子力規制庁から、形式上の明らかな不備は認められなかったと報告されました。
 これを受けて規制委員会は、中断していた審査を再開することを決めました。
 再開後は、原子炉の真下を走る断層の活動性が改めて焦点となりますが、日本原電は新たな手法で活動性を否定するデータを拡充したとする一方、規制委員会は今後詳しく調べる中で再び資料の不備が見つかった場合は審査自体を打ち切ることも検討していて、議論の行方が注目されます。

 規制委 山中委員長「審査会合の中でしっかり審査を」

 敦賀原発2号機の審査再開を決めたことについて、原子力規制委員会の山中伸介委員長は、「日本原電に対しては最後のつもりで申請書の補正を行うよう指示していたので、社長の責任で審査に値する資料が提出されたものだと受け止めている」と述べました。
 そのうえで、「今回の補正書には新しい手法による断層の評価も加わっているので、審査会合の中でしっかり審査してもらいたい。また、仮に同じような重大な不備が申請書にあった場合には改めて委員会の中で議論して審査を継続するかどうかも含めて判断したい」と述べました。
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