[2023_09_22_03]「これで十分と思っているのか」 再開された敦賀原発2号機の審査で規制委委員がデータ不足を指摘(東京新聞2023年9月22日)
 
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「これで十分と思っているのか」 再開された敦賀原発2号機の審査で規制委委員がデータ不足を指摘

 20時37分
 原子力規制委員会は22日、地質データの不適切な書き換えなどの資料不備が相次いだ日本原子力発電(原電)敦賀原発2号機(福井県)について、新規制基準への適合性を判断する審査会合を再開した。原電が8月末に再提出した申請書の内容を説明し、規制委は原電の主張が妥当かどうか議論を続けるとした。
 会合で、原電は再提出した申請書で追加した地質データや新たな分析結果などの概要を提示。2号機直下につながる、地震を引き起こす可能性のある活断層はないと説明した。12月にも、規制委の現地調査を受け入れる方針を示した。
 規制委の石渡明委員は、地層内の鉱物の状態を調べた新たなデータが少ないとして「これで十分と思っているのか」と問うたが、原電は必要なデータはそろえたと主張した。
 2号機直下の断層は、規制委の専門家チームが活断層の可能性があると指摘。審査で活断層と判断されれば、廃炉を免れない。原電は2015年に始まった審査で、地質データを書き換えるなどしたため、2度にわたって中断した。
 規制委は原電が申請書を再提出したことを受け、今月6日の定例会合で審査再開を決定。山中伸介委員長は、再開後の審査でも資料に重大な誤りがあった場合、議論を打ち切って結論を判断する方針を示している。(小野沢健太)
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