[2022_02_16_03]「住民意思を踏みつけ」「地域経済浮揚に必要」島根原発再稼働巡る松江市判断に賛否 出雲市でも直接請求(さんいん中央テレビ2022年2月16日)
 
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「住民意思を踏みつけ」「地域経済浮揚に必要」島根原発再稼働巡る松江市判断に賛否 出雲市でも直接請求

 島根原発2号機の再稼働問題で、15日に立地自治体の松江市で上定市長が再稼働への同意表明という大きな動きがありました。一方、16日は出雲市で稼働の是非を問う住民投票条例の直接請求が行われるなど、2号機を巡る動きが活発化しています。現状をまとめました。
 島根原発2号機再稼働の是非を住民投票で問おうという条例制定の直接請求。出雲市では16日、市民団体が集めた9288人分の署名簿を市の選挙管理委員会に提出しました。
 こうした直接請求は、原発の立地自治体である松江市に加え、周辺自治体である島根側では出雲市、鳥取側では米子市、境港市でも行われています。このうち松江市では15日の市議会で否決されました。松江市議会は条例案を否決し、住民投票の実施はなくなりました。さらに、その直後の市議会全員協議会で大きな動きが・・・。

 松江市・上定市長:
 「安全性・必要性・避難対策地域経済への影響を重視し、これまで熟考熟慮を重ねてきました。新規制規準にかかる安全対策の事前了解については了解することといたします」上定市長は、住民投票条例案の否決に続いて一気に再稼働同意の考えを表明しました。
 上定市長:「安定、安価、良質な電力の供給が求められる。2号機の再稼働によって低迷する地域経済の浮揚効果や中長期的な企業経営の安定化が期待できる」

 この一連の動きに、直接請求した市民団体は強引な判断と批判しました。
 どうする島根原発?みんなで決める松江の会・岡崎由美子共同代表:
 「再稼働にゴーサインを出すんだというスケジュールが組まれて、このタイミングを取られたのではと思わざわるを得ない。住民の意思を無視して踏みつけにされたと思った」
 立地自治体としての判断を今この時期に出した事について上定市長は、十分な判断材料が整ったタイミングであった事を強調しました。
 松江市・上定市長:「市民の皆さんからの意見も受け止めた上で判断したという認識。市議会の各会派から原発再稼働にかかる意見の表明もしてもらったので、私自身腹落ち(納得)できて、判断の表明したタイミングであった」

 尚、松江市とともに事前了解権をもつ島根県は、周辺自治体の意向などを踏まえた上で判断するとしています。
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