[2024_09_03_08]齋藤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要_燃料デブリ_六ヶ所再処理工場(経産省2024年9月3日)
 
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齋藤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要_燃料デブリ_六ヶ所再処理工場

 10:44
 質疑応答
 なし

 質疑応答

 燃料デブリの試験的取り出し作業の中断

 Q:東京電力福島第一原発のデブリの取り出しについてお伺いします。先月22日に東電が試験的な取り出しを延期し、昨日にも原因と再発防止策について報告する予定でしたが、これも延期が発表されました。これについての受け止めをお願いいたします。
 また、現時点でその原因や対策について把握していることがあれば、教えてください。よろしくお願いします。

 A:まず、燃料デブリの試験的取り出しの中断につきましては、東京電力の小早川社長に対して、要因と対策の報告を求めているところであります。先週の会見でも申し上げましたが、何より重要なのは、今後の廃炉作業において、こうした事態を引き起こさないように、要因分析と対策の検討をしっかりと行うということだろうと思っています。
 東京電力の準備ができ次第、近日中に報告を受けたいと考えておりまして、東京電力におかれましては、しっかりと検討を進めていただきたいというのが、今、私の考えでございます。

 六ヶ所再処理工場・MOX燃料工場

 Q:国の核燃料サイクルについて、先週、日本原燃が青森県六ヶ所村の再処理工場とMOX燃料加工工場の完成を延期すると発表しました。再処理工場は当初完成予定から約30年遅れ、サイクル実現の見通しはいまだに立っていません。
 青森県の宮下知事は今回の延期発表に対し、「核燃料サイクル全体の信頼が揺らぎかねない」としていますが、大臣の核燃料サイクル実現に向けたお考えをお聞かせください。

 A:まず、8月29日に日本原燃から、審査過程で全ての建屋・設備についての耐震再評価が必要となったことなどによって、六ヶ所再処理工場については「2026年度中」、また、MOX燃料工場については「2027年度中」に、それぞれ竣工目標を見直す旨の報告を受けました。
 特に、核燃料サイクルの中核であります六ヶ所再処理工場が、27回目の竣工目標見直しとなったことは、エネルギー政策を所管する経済産業省として重く受け止めています。度重なる見直しにより、核燃料サイクル政策への不安や施設の稼働への懸念が生じていることは、誠に遺憾であります。

 これまでの審査長期化、累次の竣工延期について、日本原燃は、審査における課題の把握や進捗管理に問題があったと分析をし、その強い反省のもと、昨年来、電力・メーカーの審査対応経験者を多数迎え入れて体制の抜本的強化を図ってきたと聞いています。
 その上で、今回の竣工目標見直しにあたり、残る課題の徹底的な洗い出しを進め、所要期間の精緻な積上げを行った上で、新たな取組として、原子力規制委員会に対し、審査の「全体計画」を示し、論点やスケジュールについて、規制委員会と共通認識を持ちつつ、計画的に審査対応を進めていくとの報告を受けています。

 国の基本的方針であります核燃料サイクルの確立に向けて、六ヶ所再処理工場及びMOX燃料工場の竣工は必ず成し遂げるべき重要課題であります。六ヶ所再処理工場の審査について、山中規制委員長は、現時点では「順調」、そういう発言をされておりますが、経済産業省としては日本原燃に対し、同社の示した取組を確実に実施して、新たな竣工目標に向けて実効性のある進捗管理を徹底するよう強く指導していきたいと考えています。
 加えて、メーカーやゼネコンを含む産業界全体に対しましても、同工場の竣工に向けて必要な人材確保や対応体制の構築を指導していくなど、経済産業省としても総力を挙げて取り組んでいきたいと思っています。
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