[2025_02_13_05]関西電力、使用済み核燃料の海外搬出倍増 福井県に提示(日経新聞2025年2月13日)
 
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関西電力、使用済み核燃料の海外搬出倍増 福井県に提示

 14:46
 関西電力は13日、福井県に対し同県に立地する原子力発電所の使用済み核燃料の搬出を巡る新しい工程表を提示した。フランスへの搬出量を約400トンへと倍増するほか、日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)に当初計画より2年遅れの2028年度から搬出する計画を示した。
 同社は23年に工程表を提示していたが、主な搬出先として見込んでいた六ケ所村の再処理工場の完成が遅れ、福井県から内容の見直しを迫られていた。今回の工程表も延期が繰り返されてきた同工場の稼働を前提としており、原発の稼働継続に向けて実効性が問われる。
 新工程表では六ケ所村の再処理工場に28年度から3年間で計198トンの使用済み燃料を搬出し、その後も必要量を搬出する計画を盛り込んだ。使用済みのウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料のフランスへの搬出量についても、従来計画の200トンから400トンに増やした。
 再処理工場については日本原燃が24年8月、24年9月末までとした完成目標を断念し「26年度中」に延期した。延期は1993年の着工以来、27回目となっていた。
 同日、福井県庁を訪問した関電の水田仁原子力事業本部長は「必要な搬出量を確保し、使用済み燃料対策に全力で取り組む」として理解を求めた。中村保博副知事は「内容を精査し、県議会や立地地域などの意見を踏まえて厳正に判断する」と回答した。
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