[2025_04_27_04]「核のごみ押しつけ、もう限界」 40年経っても進まない青森の核燃料サイクル計画、市民団体が廃止訴え(東京新聞2025年4月27日)
 
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「核のごみ押しつけ、もう限界」 40年経っても進まない青森の核燃料サイクル計画、市民団体が廃止訴え

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 青森県が「核燃料サイクル」の肝となる再処理工場の設置受け入れを決め、今月で40年たった。だが、今も工場完成のめどは立っておらず、県内の中間貯蔵施設には、行き先のない使用済み核燃料が集まる。地元の関係者や市民団体からは「青森への負担の押しつけ。核燃料サイクルも原発も、もうやめるべきだ」との声が上がっている。(太田理英子)

 ◆トラブル続きで27回も延期されている再処理工場完成

 「国、事業者は40年前の計画や約束をほとんど守らず、実現していない。これ以上、青森県が犠牲になるわけにはいかない」
 12日に東京都内であったシンポジウムで、鹿内博県議(77)は訴えた。

「核のごみも核兵器も、誰も責任を持つ人がいない。即刻やめるべきだ」と訴える鹿内博県議(左)ら=12日、東京都内で

 核燃料サイクルは、原発の使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出し、原発で再利用する仕組みを指す。国は原子力政策の基本方針としている。
 1985年4月、当時の北村正哉知事が核燃料サイクル施設の受け入れを表明。日本原燃が1993年、同県六ケ所村で再処理工場の建設を始めたが、原子力規制委員会による設計や工事計画の審査で、原燃側の不十分な説明や製造試験のトラブルが繰り返されてきた。
 昨年8月、原燃は27回目の完成延期を発表。再処理工場で取り出したウランなどを混合酸化物(MOX)燃料に加工する工場も建設中だが、こちらも8回の延期を重ねている。

 ◆最終処分地が決まっていない放射性廃棄物を貯蔵

 これまで日本は英仏に原発の使用済み核燃料の再処理を委託しており、六ケ所村には両国から返還される高レベル放射性廃棄物の...(後略)
KEY_WORD:再処理_完工27回目延期_:最終処分場_:ROKKA_: