[2025_05_15_02]「参考人質疑:原子力のいわゆるバックエンドに係る諸課題」(衆議院原子力問題調査特別委員会_辰巳孝太郎_日本共産党2025年5月15日)
 
参照元
「参考人質疑:原子力のいわゆるバックエンドに係る諸課題」

 09:00
総時間:18分9秒
参考人
アドバイザリー・ボード会員 東海大学国際原子力研究所所長 近藤駿介
アドバイザリー・ボード会員 長崎大学客員教授 NPO法人ピースデポ代表 鈴木達治郎
アドバイザリー・ボード会員 わかりやすいプロジェクト(国会事故調)代表 株式会社 クロト・パートナーズ代表取締役 石橋哲
アドバイザリー・ボード会員 龍谷大学政策学部教授 大島堅一

大島参考人の発言
(12分51秒〜15分53秒:約3分)

○文字起こし

議長:次 大島参考人

大島参考人:私なりの考え方をお話ししたいと思います。使用済み核燃料のあり方については、再処理にこだわるあまり、こだわって、その使用済み核燃料を、再処理工場に送るということが約束事項になってしまっていて、そのことが混乱に繋がっているという風に思います。
 再処理ができると、再処理にこだわるあまり、それができるかのような、毎回ですね。おっしゃられるように27回延長して、次はできます、次はできます。という風におっしゃって、27回も30何年にわって、していたら、当然、次もできないであろうという風に、皆さんも、多分多くの方が思ってるわけです。
 私はですね。約束させる人も、約束する方も、半ばできないんじゃないか、またできないんじゃないかということが、ほぼ分かりながら、半ば儀式のようにやってるという風に私は思えて、そういう状況いつまでもいつまでもほっておくと、やっぱり大変問題だと、でそれはですね、再処理で何が問題かというと、やっぱり地元がね地元も含めて大混乱して、不幸が起こるわけですね。
 福井県議会は別に原発反対の議員がいない議会だという風に理解していますけれども、そこですらね、こんなものにずっと、付き合わされてるので非常に怒りも出てくるし、反対という話も出てくるわけです。で、そういう意味では再処理のあり方から出てくる使用済み核燃料、高レベル廃棄物を処分だけが処分の道なのだという風にすることが、政治的に決められてるがために、こんなことが起こるので、まずは切り離して、使用済み核燃料の再処分も直接処分もあり得うるんだと、これは技術的に可能だということは、あの鈴木先生も、あの近藤先生も、おっしゃられてるので、ここはもう政治的な判断だけなわけです。
 で、あとそういう意味では、さらには言えば関西電力も無責任に、またできるかのような話で、あのスケジュール、紙ぺら1枚って言ったらおかしいんですけれども、出してくるわけですね。あれ計画と思えないです。学生がそんなもの出してきたら、これは本当に論文の計画か、という風に言うようなものであって、あれは単なるエクセルで作った表にすぎない、わけですから、そういう意味では、ちゃんとですね。そういった無責任な行動をさせないためにも、国がきちんとその切り分けて、使用済み核燃料の処分もありうるんだという選択肢を示すということが求められてると思います。

議長:辰巳君。

辰巳委員:ありがとうございます。あの問題の先送りというお話だったと思います。最後1問だけちょっと時間がもうほとんどありませんので、大島参考人にあのコストについてですね。お伺いしたいという風に思います。
 六ヶ所ですね。これも再処理工場の運転期間、これも2006年から40年と仮定して、廃止も含めた費用として、当初は18.8兆円と試算してたと、でそれが2024年の時点では再処理に関わる費用は17兆5300億円、さらに放射性廃棄物の処分や中間貯蔵の費用も含めれば22兆円を超えるという報道もありました。
 核燃サイクルのコスト増大は、電気料金を通じて、国民負担とされており、これは看過できない問題だという風に思います。大島参考人に、このコストのことについてお伺いしたいと思います。

大島参考人:完結に申し上げますと、あの電力会社にとっても、燃料費よりも再処理費用の方が高くなってるので、あの再処理しないということは、原子力の経済性にとってもより良いわけですね。はい、で、あと国民的な負担から言うと、物価高ということがありますので、20兆円では済まない。
 私見るたびにですね。毎年のように、事業費が上がってるんですけれども、感覚が麻痺してまいります。毎年数千億円ぐらい上がってくわけです。こんなことが許されるような、民間事業ではありえないし、ましてや、これは国だから許されるってことでもないと私は思います。
 数千億円ずつ上がってくので、そういう意味ではあのこういった点は経済的にも、もちろん環境的にもですけれども、再検討して、これ高レベル廃棄物処分とは違いますけれども、再処理の見直しは必須だという風に思っております。

辰巳委員:はいありがとうございました。終わります。
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