[2025_05_21_06]「課題解決に時間を」 規制委、原燃計画にくぎ 再処理工場(東奥日報2025年5月21日)
 
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「課題解決に時間を」 規制委、原燃計画にくぎ 再処理工場

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 日本原燃は20日、使用済み核燃料再処理工場(六ヶ所村)の設計・工事計画の認可に関する原子力規制委員会審査会合で、11月終了を目指す「説明計画」の修正版を提示した。規制委側の審査チームは「(説明予定の時期が)少しずつ後ろにいっている」と計画のずれを指摘しつつ、「(原燃が掲げる目標の)期間内に押し込むことなく、課題解決に必要な時間を取ることが大事」とくぎを刺した。
 原燃は2025年度中の認可取得に向け、11月までの説明終了を目標に据える。新たに示した全体計画によると、8月までに説明を終える予定だった審査項目の多くを9月以降にスライド。目標期限の11月中だけで、説明予定が1項目から20項目超に急増した。
 計画の見直しについて、長谷川清光・原子力規制庁審査チーム長補佐は「外部に委ねた設計が多い結果として、現場に設計をよく理解してもらうことがまだ不十分だったり、設計変更を余儀なくされたりと、いろいろ(計画が)延びている理由があると思う」と指摘。「それらをしっかりとやる意味で、工程の見直しは良いこと」とも述べた。
 審査を担当する規制委の長崎晋也委員は「スケジュールありきではなく、技術的な議論ができるよう適切に準備して」と注文した。
 説明終了が12月以降にずれ込めば認可を得る時期に加え、26年度中と掲げる工場完成の目標にも影響が出かねない。大柿一史・原燃副社長は会合で「審査の過程で出てきた課題の解決に必要な期間をしっかり取りながら、現実的な計画で説明を進めたい」と応じた。
    (佐々木大輔)
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