[2023_10_19_02]中国の分析機関が初の参加、福島沖で水産物の試料採取…処理水放出 (読売新聞2023年10月19日)
 
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中国の分析機関が初の参加、福島沖で水産物の試料採取…処理水放出

 12:20
 東京電力福島第一原発から放出された処理水の影響を調べるため、国際原子力機関(IAEA)や中国、韓国、カナダの分析機関が19日、福島県沖で試料となる水産物を採取した。海水などの試料採取は、原発事故の影響を調べる目的で2014年から続けられているが、中国の分析機関が参加するのは今回が初めて。

[ 写真 ] 試料となる水産物を確認するIAEAの関係者ら(19日午前、福島県いわき市で)=富永健太郎撮影

 この日は関係者ら12人が、いわき市の久之浜港を訪れ、地元漁師が水揚げしたヒラメやアジ、フグなどの魚6種の提供を受けた。今後、各国の機関に送り、体内に含まれる放射性物質のトリチウムやセシウムなどの濃度を測定する。
 調査は16〜23日の日程で、IAEAと環境省、水産庁、原子力規制委員会、東電などが共同で実施。信頼性の確保のためにIAEAが指名した、中国自然資源省第3海洋研究所、韓国原子力安全技術院、カナダ保健省も第三国の立場で参加した。

[ 写真 ] 試料となる水産物を確認するIAEAの関係者ら(19日午前、福島県いわき市で)=富永健太郎撮影

 各機関では、原発周辺の海水や海底土の放射性物質濃度なども測定し、IAEAがデータを集約して公表する。
 水産庁研究指導課の担当者は「第三者による分析、評価を重ねて検査の透明性を高めたい。安心して魚を食べてほしい」と話した。
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