[2023_10_04_06]海洋放出、2回目準備 福島第1原発・処理水7800トン、5日開始へ(福島民友2023年10月4日)
 
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海洋放出、2回目準備 福島第1原発・処理水7800トン、5日開始へ

 09時00分
 東京電力は3日、福島第1原発で発生する処理水を巡り、2回目の海洋放出に向けた本格的な準備作業に入った。2回目の放出では初回と同じ量の約7800トンを約17日間かけて海に流す予定。海水で薄めた処理水に含まれる放射性物質トリチウム濃度を分析しており、放出基準の1リットル当たり1500ベクレルを下回っていることが確認されれば、5日に海洋放出が再び始まる。
 東電は3日、放出予定の処理水約1トンを約1200トンの海水で薄めて貯留用の大型水槽に入れた。分析結果は4日夕に公表される見通しだ。2回目の放出後も第1原発周辺で行っている海域モニタリング(監視)を継続し、放出の透明性を国内外に広く発信する。
 初回の放出は8月24日〜9月11日に行われた。これまで設備にトラブルはなく、国や東電、県が周辺海域で行った海水や魚の分析で、トリチウム濃度にも異常はなかった。
 今回放出する処理水を東電がタンクから採取して分析した結果、トリチウム濃度は初回と同水準の1リットル当たり14万ベクレルだった。トリチウムを除く放射性物質濃度は、国が定めた基準値未満だった。東電はトリチウム濃度を国の基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)を下回るまで大量の海水で希釈し、海底トンネルを通じて沖合約1キロ先から放出する。
 第1原発の処理水は9月21日時点で約134万トンあり、敷地内のタンク容量の約98%に達した。東電は本年度、約3万1200トンを計4回に分けて海に流す計画で、トリチウムの放出総量は年間上限とする22兆ベクレルの4分の1以下となる約5兆ベクレルを見込んでいる。
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