[2025_10_07_03]東急脱線事故、回送電車運転の「見習い運転士」に心配の声「トラウマにならないといい」 事故原因は信号システムの問題(JCASTニュース2025年10月7日)
 
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東急脱線事故、回送電車運転の「見習い運転士」に心配の声「トラウマにならないといい」 事故原因は信号システムの問題

 18:05
 東急電鉄は2025年10月7日、田園都市線の列車衝突・脱線事故について説明した記者会見で、事故が起きた電車の運転士の操作について「通常の動作のなかであり得る誤差」「正常な範囲」だったと説明した。事故は信号システムに問題があったため起きたとした。前日には、衝突した列車を運転していたのは「見習い運転士」だったと報じられており、SNSではこの見習い運転士を心配する声が寄せられている。

■「特段特別なハンドル操作をしていたとか、そういう風には考えておりません」

 5日夜、田園都市線・梶が谷駅構内で客を乗せた普通電車が回送電車に衝突、車両が脱線する事故が起きた。この影響で、6日は田園都市線の渋谷駅から鷺沼駅間と、大井町線の二子玉川駅から溝の口駅間は始発から運転見合わせになった。24時頃に全線で運転再開した。
 6日、国の運輸安全委員会が、回送電車を運転していたのは「見習い運転士」だったと明らかにしたと複数メディアが報じた。
 7日、東急電鉄の福田誠一社長らは記者会見を開き、事故について説明した。事故の直接原因について、回送電車が「完全に留置線に入りきる前に上りの各駅停車が3番線に進行しても良いという許可を出す信号......青信号が出ていました」と説明。事故当時、回送電車は留置線に入る途中で、オーバーラン防止のための信号制御を受けて所定停止位置の手前で停止しており、これは正常な動作だったという。

 一方、普通電車の信号については、本来であれば赤信号が出ていなければならない状況で、青信号が出てしまっており、信号条件設定に問題があったとした。

 質疑応答で記者から回送電車の運転士が「見習い運転士」だったことについて質問が及ぶと、の佐藤嘉一常務は、「(該当の運転士が)特段特別なハンドル操作をしていたとか、そういう風には考えておりません。通常の動作の中であり得る誤差」とした。そのうえで、「電車の速度メーターにも誤差はありますし、比較的デリケートな速度制限をかける場面では、自動的にブレーキがかかってしまうということはあり得る。正常な範囲だと考えています」と、該当の見習い運転士が特別に大きなミスをしたわけではないことを説明した。
 また、この見習い運転士の横には指導役がおり、ハンドル操作のサポートができる体制だったとも説明した。

 各メディアが、回送電車が「見習い運転士」の運転であったとニュース番組の右上のテロップに表示するなど大きく報じていたことから、Xでは「見習いの運転士さんトラウマにならないといいけど」「見習い運転手には寛容にしてほしいです」「悪者みたいな報じ方で気の毒やわ」「東急の見習い運転士大丈夫かなあ 無事独り立ちして欲しい」など、該当の運転士を案じる声が寄せられている。
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