[2025_11_22_04]「国策」と東電不信の板挟み 再稼働容認の新潟知事―柏崎原発(時事通信2025年11月22日)
 
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「国策」と東電不信の板挟み 再稼働容認の新潟知事―柏崎原発

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 新潟県の花角英世知事が、東京電力柏崎刈羽原発(同県)の再稼働を容認した。エネルギー安全保障という「国策」と、県内に根強い「東電不信」との間で板挟みになりながら、重い決断を下した。

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 花角氏は、国土交通省大臣官房審議官や海上保安庁次長などを務めた元官僚。2018年6月の知事選では自民党などの支援を受け、原発反対を前面に掲げる対立候補を破り初当選した。再稼働に関しては、自らの判断を示した上で県民に「信を問う」とした。
 関係者によると、花角氏はエネルギーの安定供給の観点から、現実問題として以前から原発の必要性は認めていたとされる。周囲には「再稼働は国が判断すべき国策にほかならないが、任期中に決着をつける」と覚悟をにじませていた。

 官僚出身の知事として、政財界から国策への協力を期待される一方、県のリーダーとして苦悩も抱えた。県民意識調査では再稼働への賛否が拮抗(きっこう)し、分断を招きかねない結果が判明。東電の原発運転に約7割が「心配」と回答するなど、根強い不信感も浮かび、「最近は疲れた様子だった」(県幹部)という。
 一方、花角氏は「信を問う」に当たり、判断を仰ぐ相手に県議会を選んだ。これまでは選挙の可能性も否定しなかったことから、原発反対派などから知事選や県民投票を求める声も上がりそうだ。
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