[2025_11_20_01]東通原発で未実施の性能試験を実施済みと記録 東北電「極めて重く受け止める」と陳謝(陸奥新報2025年11月20日)
 
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東通原発で未実施の性能試験を実施済みと記録 東北電「極めて重く受け止める」と陳謝

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 東北電力は20日、東通原発(青森県東通村)の原子力規制検査に関する防護設備の性能試験などで、未実施にもかかわらず実施済みとして記録を作成するなどの不適切な行為があったと明らかにした。東北電は「原子力事業者としての信頼を損なうものであり、極めて重く受け止める」と陳謝した。

 判明したのは、立ち入り制限区域、周辺防護区域および防護区域への侵入を防止するために設置している監視装置等の性能試験と保守点検について、求められる試験・点検の一部もしくは全てを実施していない状態で、実施済みとして記録を作成するなどしていた行為で、性能試験で五つ、保守点検で五つの計10事案。
 これらの事案は「防護設備における性能試験成績書の作成の不備」(今年6月)として規制庁による検査が継続されていたが、この日、結果が報告された。

 東北電青森支店で青木宏昭常務執行役員原子力本部長と工藤耕志原子力本部原子力部副部長が会見し、陳謝。青木本部長は不適切な行為について、これまでの担当者や見抜けなかった管理職ら約20人が携わっていると示した上で「聞き取りの結果、保守点検ができていれば、一部で内容が重なるので効率化のため性能試験を省略できると考えていた担当者がおり、新たな担当者もそれを疑問に思わず続けてしまったと推測する」と説明。それぞれの事案要因についての対策を9月30日までに実施していると話した。
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