[2023_05_08_06]震源域が「北側の海域に広がる」 震度6強の石川・能登地方 津波の懸念も(TBS2023年5月8日)
 
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震源域が「北側の海域に広がる」 震度6強の石川・能登地方 津波の懸念も

 2023年5月8日(月) 23:03
 石川県能登地方で震度6強を観測した地震を受け、政府の地震調査委員会は6日、「活動は当分続くと考えられる」とする評価をまとめました。震源域もこれまでよりも北側に広がるなど、変化が起きています。
 石川県能登地方では2020年12月からおよそ2年半にわたって活発な地震活動が続いています。5日にはマグニチュード6.5の地震が発生し、珠洲市で震度6強を観測しました。一連の地震活動の中で震度・規模とも最大となり、エネルギー量は2022年6月の震度6弱の地震と比べておよそ45倍にも上りました。
 政府の地震調査委員会は6日、臨時の会合を開き「活動は当分続くと考えらえる」と評価しました。平田直委員長「しばらくの間、しばらくというのは数週間ではなく、数か月くらいの感覚、場合によっては年かもしれないが、しばらくの間、今と同じような震度6になるような揺れもある」と述べました。
 国土地理院は、人工衛星の観測データを解析した結果、珠洲市北部の地表が最大でおよそ20センチずれた可能性があると発表しました。
 一連の地震活動は、地下深くにある水のような流体が上昇し、断層を滑りやすくしていると考えられています。
 震源域にも変化が起きています。金沢大学の平松良浩教授は「地震の起こっている場所がこれまでの活動域よりさらに海のほうに広がっている」と分析します。
 4月と、5月に入ってからの震源の分布を地図でみると、4月は珠洲市北部や、陸に近い海岸に集中しているのに対し、震度6強の地震以降は、これまで地震がなかった北側の海域にも震源が広がり、深さも徐々に浅くなっています。
 珠洲市北部の沖合には、海底活断層の存在も知られています。平松教授は「海底でより規模の大きな地震が起こると、津波の危険性が現実味を帯びる。いち早く避難行動をとる心構えが必要」とします。
 陸地に近い海底で地震が発生した場合、津波警報が発表される前に、津波が沿岸部に到達するおそれもあり、専門家は、強い揺れを感じたらすぐに沿岸部から離れるよう呼びかけています。
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