[2023_05_10_04]福島第一原発の土台損傷、原子力規制委が緊急時対策を議論する方針 圧力容器落下に備え東京電力に要求へ(東京新聞2023年5月10日)
 
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福島第一原発の土台損傷、原子力規制委が緊急時対策を議論する方針 圧力容器落下に備え東京電力に要求へ

 東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉圧力容器を支える鉄筋コンクリートの土台が損傷していた問題で、原子力規制委員会は10日の定例会合で、核燃料が入っていた圧力容器の落下などに備え、東電に求める緊急時の対策について議論する方針を決めた。
 山中伸介委員長は定例会で「規制委としてどのように対応するか、明確にする必要がある」と述べ、事務局に論点を示すよう指示。近く定例会で議論する。
 定例会後の会見で山中委員長は、土台が支えきれずに圧力容器が落下した場合、外側の格納容器も破損する可能性があると指摘。数カ月かけて耐震評価を実施するとした東電に対し、「早く対応してほしい。何が起きているのか分からないのに(耐震評価は)意味がない」と批判し、「緊急時に周辺環境へ影響が出る可能性があるのかなど、具体的な検討項目を東電へ早急に示したい」と述べた。
 土台は円筒形(厚さ1.2メートル)で重さ440トンの圧力容器を支えている。3月のロボット調査で、土台内側の壁が全周にわたって損傷し、内部の鉄筋がむき出しになっていることが分かった。(渡辺聖子)
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