[2023_02_22_06]六ヶ所村の再処理工場 照明切れて一時IAEAが監視行えず(NHK2023年2月22日)
 
参照元
六ヶ所村の再処理工場 照明切れて一時IAEAが監視行えず

 02月22日 16時24分
 青森県にある使用済み核燃料の再処理工場で、核物質が核兵器などに転用されるのを防ぐため国際原子力機関=IAEAが行う保障措置と呼ばれる監視業務の対象となる部屋の照明が切れたまま、一時、監視が行えなくなっていたことがわかりました。
 これは、22日開かれた原子力規制委員会の定例会で事務局の原子力規制庁から報告されました。
 それによりますと、監視が行えなくなっていたのは、青森県六ヶ所村の再処理工場で、使用済みの核燃料を貯蔵施設から受け入れて、せん断するための設備に送り込む部屋です。
 この部屋には核燃料の移動を検知するために監視カメラが設置されていますが、先月28日に、電源盤のメンテナンスのため一部の照明を消したところ、すべての照明が消えていることに映像を見たIAEAが気づき、今月原子力規制庁に問い合わせがあったということです。
 別の電源盤につながる3つの照明をつけたままにする予定でしたが、3つとも電球が切れていたということで、古いものでは2017年から切れたままになっていましたが、保障措置の担当部門には伝わっていませんでした。
 すべての照明が消えていたのは午前10時ごろから正午ごろまでのおよそ2時間で、当時、この部屋に使用済み核燃料はなかったということですが、原子力規制委員会は事業者の日本原燃に対し、原因の調査と再発防止を行うよう指導しました。
 田中知委員長代理は「保障措置上、大変憂慮すべき事象だ。わが国の信頼喪失にもつながる大きなもので、事業者は重く受け止めなければならない」と厳しく指摘しました。
 日本原燃の担当者は、「IAEAによる監視の一時中断という事態を起こしてしまい大変申し訳なく思っている。詳細な原因調査を進めているので、今後原因と再発防止策をとりまとめて、速やかに原子力規制委員会に報告したい」と話していました。
KEY_WORD:六ケ所_IAEA_核監視できず_:ROKKA_: