[2022_12_22_11]大型洋上風力発電、全国初の商業運転開始 秋田・能代港(毎日新聞2022年12月22日)
 
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大型洋上風力発電、全国初の商業運転開始 秋田・能代港

 秋田・能代港で22日未明、大型洋上風力発電所が商業運転を開始した。これまで政府の実証実験などで用いる小型風車などが商業転用された例はあるが、民間で計画された商用の洋上風力が稼働するのは全国初。
 能代港には、高さ約150メートルの風車20基(発電容量約8万4000キロワット)の風車が設置され、発電した電気は東北電力ネットワークに供給する。2020年に着工し、今年8月26日に風車の設置作業を終了後、試運転や法定検査をしていた。並行して13基を設置した秋田港では来年1月中に運転を始める見通し。
 丸紅や大林組、東北電など13社が出資し、秋田・能代両港の発電所を運営する「秋田洋上風力発電」(秋田市)の岡垣啓司社長は22日、報道各社の取材に「着工以来、コロナ感染拡大など多くの困難があったが、計画通りに運転開始を迎えられて感慨深い。日本の洋上風力の導入拡大の試金石と位置付けてきたが、成功事例を示せたので大きな意義があると思う」と語った。
 国は洋上風力を30年までに1000万キロワット、40年までに3000万〜4500万キロワット導入する目標を掲げる。秋田・能代両港に続いて、秋田県沖や千葉県沖で28年以降の運転開始を予定する計画が進められている。【猪森万里夏】
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