[2022_11_14_10]【報ステ解説】プレートの中を揺れが…震源の遠くで『異常震域』南海トラフとの関係は(テレ朝2022年11月14日)
 
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【報ステ解説】プレートの中を揺れが…震源の遠くで『異常震域』南海トラフとの関係は

 14日午後5時9分ごろ、三重県南東沖を震源とする地震がありました。マグニチュードは6.1と推定され、震源の深さは約350キロ、福島県や茨城県で最大震度4を観測しました。気象庁は、今回の地震は、震源から離れた場所で揺れが大きくなる『異常震域』だと説明しています。
 『異常震域』とは、プレートの中で起きた地震によって、震源の近くよりも、遠いエリアで強い揺れが観測される現象です。今回、愛知県、三重県では、震度1以上の観測はありませんでしたが、遠く離れた福島県、茨城県で最大震度4。東京23区など関東の広い範囲、宮城県でも震度3を観測しました。
 地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は「深い場所で起きた地震では、真上はほとんど揺れず、プレートの中を揺れが伝わり、遠く離れたエリアの方が強く揺れる」といいます。
 日本付近は、大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込んでいます。例えば、震源の深い部分で地震が起きた場合、“マントル”と呼ばれる岩石があると、熱くて柔らかい性質のため、揺れが伝わりにくく、震源の真上、周辺は揺れが小さくなります。一方、海洋プレートは、マントルよりも固く、揺れが伝わりやすいため、海洋プレートを通って、離れた場所で揺れるということです。
 余震の心配などはないということですが、今回は、南海トラフの想定震源域とも重なっていますが、どうみればいいのでしょうか。
 東京大学地震研究所の古村孝志教授は「地図上で見れば近いが、今回の地震は、南海トラフ地震の震源域より深いところで起きているので巨大地震とは関係ない」としています。
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