[2022_11_08_02]福島第一原発の事故の責任は旧経営陣が負うのが当然 裁判を待たず自ら責任を取るべき 福島県民をさらに苦しめる放射能汚染水の海洋放出案は即刻撤回すべき 11/2[東電本店合同抗議行動]で提出した質問書 原子力民間規制委員会・東京 代表 岩田俊雄(たんぽぽ2022年11月8日)
 
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福島第一原発の事故の責任は旧経営陣が負うのが当然 裁判を待たず自ら責任を取るべき 福島県民をさらに苦しめる放射能汚染水の海洋放出案は即刻撤回すべき 11/2[東電本店合同抗議行動]で提出した質問書 原子力民間規制委員会・東京 代表 岩田俊雄

 東京電力ホールディングス株式会社
 代表執行役社長 小早川智明 様

   福島第一原発事故加害企業東京電力への質問書

 2011年3月11日の大災害から11年半ばを過ぎました。福島第一原発4基の大事故についてはいまだに原因もはっきり解析できず、次々と疑問が生じてきています。
 いままで判明していなかった新たな汚染状況、それも高レベル放射性廃棄物の存在も次々判明しています。
 目の前にあるALPSの残渣等の保管すらままならず、処理方法に至っては未解決で先が見えない状況です。また、1号機のペデスタルの損傷など、次々危険な状況が明らかになってきています。1.2号機の使用済み燃料プールからの取り出しもまだまだです。
 どこから見ても事故炉の収束には程遠い状況であり、この先の見通しについても机上の空論状態が続いています。
 事故炉は現在に至っても汚染は除去できず、貴社の廃炉へのタイムテーブルが実行不可能なことは明らかです。
 現在の廃炉計画は既に破綻していることを認め、あまりにも「廃炉」の定義にこだわった、見通しのない無謀なデブリの取り出し計画を早急に中止すべきです。
 今は解決していない汚染除去に全力を傾け、実行の伴った環境汚染や被ばく労働を最小限にする方針をきちんと打ち出すべきです。
 東京電力には、放射能汚染した環境を事故前の線量まで戻す責務があります。福島県民をさらに苦しめる放射能汚染水の海洋放出案は即刻撤回すべきです。海は核のゴミ捨て場ではありません。
 貴社は柏崎刈羽原発6.7号炉の再稼働を計画していますが、原発を運転する資格があるとは考えられません。次々と問題が発覚し信頼は低下の一方です。貴社は福島の事故処理に全力を投入すべきです。
 今般のロシアのウクライナへの侵攻で、戦争やテロのような危機の際には、いかに原発が危険であるかが誰の目にも明らかになりました。
 ただでさえ地震大国日本の原発の危険度はますます上がっています。地震多発地帯新潟の柏崎刈羽原発はすべて即刻廃炉を決定すべきです。
 また、今後はますます電力消費の減少は避けられない状況になるでしょう。
 ましてや、電力逼迫を政府・電力会社は言いだして原発の稼働を画策していますが、調整のきかない原発は対策にはなりません。
 原発に将来の見通しはありません。安全性・経済性も含め、原子力発電の事業は終了すべきです。

〇質問3点

1.今回の株主代表訴訟で、事故での損失責任は経営陣が負うとの判決ですが、福島第一原発の事故の責任も旧経営陣が負うのが当然です。裁判を待たず自ら責任を取るべきと思いますが。

2.放射能汚染水の減少対策やより安全な長期保管の具体的検討を最優先にすべきですが、どうなっていますか。
 大型タンクに保管など技術的に可能な方式があるにも拘わらず海洋投棄に固執するのはなぜですか。新たに発生する汚染水を止めるのが先決です。
 また、敷地内の各所に保管(放置)されている、危険な多種の高濃度汚染物に対する対策は急を要します。どうするのですか。

3.展望のないデブリ取り出し方針のため、環境を危険にさらす作業を計画するなど本末転倒です。
 事故炉の石棺化などの永久保管の方策を立てるべきです。具体的な検討をしていますか。
 福島第一原発事故の責任は取らず、収束はめどもつかず、先の見通しもままならず、福島の放射線量もまだまだ高いままなのに、被害者への補償は次々と切り捨てようとする政府と東京電力の対応は許されるものではありません。
 貴社は原発事業を早急に廃止し、福島の本当の復興に全力を投じるべきです。
 東電行動憲章にある「いかなる差別も行わず」の原則にのっとり、民間規制委員会への回答拒否を撤回し、質問書への回答を11月24日(木)までに、Eメールで送ってください。

〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町3-1-1高橋セーフビル1Fたんぽぽ舎気付
E-mail mkiseii.t@gmail.com
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