[2021_12_09_15]未点検の杭が約1800本 損傷が地震の影響か調査 柏崎刈羽原発(新潟放送2021年12月9日)
 
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未点検の杭が約1800本 損傷が地震の影響か調査 柏崎刈羽原発

 新潟県にある柏崎刈羽原発で、地中の杭に損傷が見つかり中越沖地震の影響が指摘されている問題で、そもそも原発には地震以降、一度も詳細な点検をしていない杭がおよそ1800本あることが分かりました。東京電力は「点検の必要はない」と判断していました。
 柏崎刈羽原発では今年7月、6号機の大物搬入建屋で耐震工事を行っていた際、建屋の地下にある杭の1本で損傷が見つかっていました。内部の鉄筋の破断や変形が確認されていて、原子力規制委員会からは2007年の中越沖地震の影響を指摘され、調査を進めていました。他の杭は大丈夫なのでしょうか。
 東京電力は9日の会見で、発電所にあるおよそ1800本の杭について、いずれも地震後に詳細な点検を行っていないことを明らかにしました。杭自体を掘り出さないと杭自体の点検できないため、杭の上にある建物に異常がなければやらないことになっていたということです。

 【東京電力 曽良岡宏 技術士】
 「杭に異常があれば、傾いたり、沈んだり、ひび割れが見つかったりすると考えられるが、土木学会あるいは建築関係の協会、一般的に認められている点検の手順も、そういう考えに沿っている」ただ、7月に損傷が見つかった杭も、上にある建物には異常は見られず、たまたま別の工事で杭を掘り出した際に損傷が見つかっていました。

 【東京電力 曽良岡宏 技術士】
 「いずれにしても原因を調査中。何が起きたのかということを明確にして、対策につなげていきたい」
 東京電力は杭の損傷が中越沖地震の影響によるものかどうか調査を進めるとともに、原因が分かった後は、これまでの検査のやり方で十分だったかを検証するとしています。
 BSN新潟放送
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