[2021_10_27_03]原子力規制庁の職員10人が身分証紛失 原発検査時に必要(毎日新聞2021年10月27日)
 
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原子力規制庁の職員10人が身分証紛失 原発検査時に必要

 原子力規制委員会は27日、委員会の事務局を担う原子力規制庁の職員10人が原発の検査の時などに必要な身分証を紛失していたと発表した。東京電力柏崎刈羽原発ではテロ対策の不備が相次ぎ、規制庁は監督する立場にもかかわらず職員の身分証の管理が不十分で、更田豊志(ふけたとよし)委員長は「大変遺憾。再発防止に努めたい」と述べた。
 規制庁の職員は、原子炉等規制法に基づき原発構内に入って検査する際「検査官証」や「立ち入り検査証」といった身分証の携帯が義務づけられている。テロ対策などで機密に関わる業務に携わる職員用の身分証もある。職員によっては複数の身分証を持っている。
 規制庁によると、地方事務所の検査官が8月、検査官証と立ち入り検査証をなくしたと申告した。これを受けて、規制庁が発行する身分証の所在を確認した結果、ほかの職員9人の紛失が判明した。所在不明になっているのは11枚になる。原発の敷地内に入る時には、電力会社が発行する通行証や運転免許証を用い、これらの身分証は使われないため、紛失に気付きにくかったという。
 今回の紛失とは別に、規制庁では8月にも、職員3人が原発などに入る際に必要な身分証をなくしていたことが判明している。【岡田英】
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