[2020_04_22_03]Q 地震の頻度はどれくらいか 数百年ごと 切迫性高く(読売新聞2020年4月22日)
 Q 今回想定された地震や津波が起きる仕組みは。
 A 北日本の太平洋沖では、海底を覆う厚さ数十キロの岩板(プレート)が年間5〜8センチずつ動き、陸のプレートの下に潜り込み続けている。境目にできた深い場所が海溝だ。陸のプレートもー緒に引きずり込まれているが、限界に達すると元の状態に戻ろうと跳ね上がる。その際、陸や海が揺さぶられて地震や津波が起きる。
 Q 頻度はどれくらいか。
 A 平安後期〜鎌倉中期(12〜13世紀)や江戸前期頃(17世紀)に、今回の想定と同程度のM9級と推定される巨大地震が起きた痕跡が見つかっている。数百年ごとに起きるとみられ、前回(17世紀)から約300〜400年たっていることを考えると、切迫性は高いとされる。
 巨大地震以外にも、プレートがゆっくりずれ、人が感じる揺れに比べて津波が大きい「津波地震」が繰り返し起きている。1896年の明治三陸地震は、現在の震度で2〜3程度だったとされるが、最大38メートルの津波が到達し、岩手県などで死者計約2万2000人の被害が出た。
 Q 最大想定のM9・3は、どれほどの大きさか。
 A 米地質調査所によると、1900年以降ではチリ地震(60年、M9・5)が世界最大の地震で、これに次ぐ規模だ。現状ではアラスカ地震(64年、M9・2)、インドネシア・スマトラ島沖地震(2004年、M9・1)、東日本大震災(11年、M9・0)が続く。
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