[2017_06_01_03]浜岡原発の下に新たな断層?_差し止め原告団が規制委に申し入れ(静岡放送(SBS)2017年6月1日)
 
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浜岡原発の下に新たな断層?_差し止め原告団が規制委に申し入れ

 これは浜岡原発の北、150mほどの場所にある地層の写真です。これが活断層の跡ではないか?と指摘する人が出てきました。この右下の層と左上の層、このようにズらすと元々は一つだったように見えます。浜岡原発の運転停止を静岡地裁に求めている原告団は6月1日、原子力規制委にこれが「活断層であれば、廃炉は免れない」と訴えました。
 申し入れをしたのは浜岡原発の運転停止を訴えている原告団の弁護士などです。
 原告団は、静岡市の地質学者塩坂邦雄さんの調査の結果、浜岡原発の直下に新たな断層の存在が疑われ、「それが活断層かどうか原子力規制委は調べるべきだ」と訴えました。
 原発の新規制基準では活断層の上に重要な施設を設置することを認めていません。新たな活断層を疑う根拠は浜岡原発から東に約10kmの御前崎海岸の岩盤にあるといいます。
 岩盤に刻まれた東西方向の直線。この直線の下には断層があり、浜岡原発とその周辺を走る断層帯の一部だといいます。H断層帯と呼ばれていて、中部電力は12万年から13万年以上動いていないので「活断層ではない」と報告しています。塩坂さんは、この岩盤は相良層群と呼ばれる層で、浜岡原発の地下にも同様の地層があると指摘します。
 東西に走る断層に交差するよう南北に走る直線。塩坂さんはこれが「浜岡原発の下に新たな断層がある」根拠だといいます。
 次の現場は、浜岡原発から北に150mの場所。この露出した地層でも南北方向の断層がみられるといいます。
 塩坂さんは、画面左上の層と画面右下の層は、元々は一直線だった層で地震によってずれたとみています。つまりずれは断層で、亀裂の方向から見て浜岡原発の直下まで伸びているはずだといいます。
 2017年3月、浜岡原発を訪れた原子力規制委は中部電力に対し「地質に関する科学的なデータが不足している」と注文をつけました。もし活断層が見つかれば浜岡原発の再稼働の判断は大きく揺らぐだけに、規制委が今回の指摘にどこまで興味を示すかに注目が集まります。

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