[2016_07_15_30]大飯原発の地震想定再計算 規制委元委員「納得できない」(日経新聞2016年7月15日)
 
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大飯原発の地震想定再計算 規制委元委員「納得できない」

 関西電力大飯原子力発電所(福井県)で想定する最大級の地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されている可能性があると指摘している島崎邦彦・東京大学名誉教授が15日、都内で記者会見した。同氏の要請を受けて再計算した結果をもとに、原子力規制委員会が地震動の見直しは不要との見解を示したことに対し、「結論がおかしい。納得できない」と訴えた。
 島崎氏は14日付で規制委の田中俊一委員長あてに、再度計算が必要だと記した文書を送付したことも明らかにした。
 規制委の再計算では、地震の揺れは最大で644ガル(ガルは加速度の単位)で、現在想定する856ガルを下回った。一方、島崎氏の推定では最大1550ガル程度に膨らむ可能性があるという。島崎氏は「(地震動が)かなり大きく、現在の数字を超えるのは間違いない」と話した。
 島崎氏は規制委の前委員で地震の審査を担当していた。田中委員長らと6月に面談し、地震動の再計算を求めた経緯がある。規制委は19日に改めて島崎氏から話を聴き、翌20日の定例会合で対応を議論する方針だ。

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