[2016_07_15_31]過小評価「可能性高い」=規制委再計算の問題指摘−大飯原発地震動で島崎元委員(時事ドットコム2016年7月15日)
 
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過小評価「可能性高い」=規制委再計算の問題指摘−大飯原発地震動で島崎元委員

 関西電力大飯原発(福井県)で想定される地震の揺れ(基準地震動)が過小評価された恐れがあると指摘していた元原子力規制委員会委員長代理の島崎邦彦東京大名誉教授が15日、東京都内で記者会見し、規制委が行った再計算の問題点を指摘した上で、「基準地震動は過小評価されている可能性が非常に高い」と述べた。
 島崎氏は6月、基準地震動を求める際に、震源の大きさを算出する予測式「入倉・三宅式」を使うことが過小評価を招く恐れがあるとして、規制委に別の予測式で再計算するよう要望。規制委は13日の定例会合で、「武村式」と呼ばれる予測式による再計算の値が、再稼働の前提となる審査で認められた基準地震動の範囲内に収まったとして、過小評価ではないと主張していた。
 15日の会見で島崎氏は、規制委による計算は関電の計算と設定条件が異なり、不確かさの考慮もされていないため小さな値になったと指摘。「違うものを比較している。今回の議論や結論は納得できず、おかしいと考える」と述べた。
 また、関電と同じ条件で武村式を使い基準地震動の概算値を推計すると、審査で認められた856ガルを大幅に超えると説明。「同じ設定の下ですることが望ましい」と述べ、規制委に再計算のやり直しを求める考えを示した。(2016/07/15-20:22)

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