[2015_02_20_01]17日の地震 震源地誤認 判明は注意報解除後 気象庁「改善策 早急に」 震源地の間違い 「お粗末な感じ」 八戸市長、定例会見で(東奥日報2015年2月20日)
 岩手県などで17日に津波を観測した地震の震源地が約100キロ修正された問題で、気象庁の西出則武長官は19日の記者会見で、誤っている可能性に気付いたのは、津波が到達して注意報を解除した後だったと明らかにした。

 西出長官は「到達予想の遅れはわずかな時間でも命取りになる可能性がある。津波情報の信頼性を確保できる改善策を早急に検討する」とした。
 西出長官によると、観測データを精査した17日午前11時すぎになり、通常の揺れ方と合わない部分があると判明。現地での地震に詳しい担当者が解析した結果、直前に起きた別の地震の揺れと混同したと分かり、18日に修正した。
 津波を起こした地震は17日午前8時6分ごろに発生。直前に起きた地震は、これよりも規模がやや小さい程度だったため、判別が難しかったとしている。
 気象庁は当時、岩手県だけに津波注意報を発表し、午前10時20分に解除した。修正した震源地であれば、北海道や本県の一部にも出すベきケースで、岩手県でも予想時刻より前に津波が到達した地点があった。

■震源地の間違い 「お粗末な感じ」 八戸市長、定例会見で

 八戸市の小林眞市長は10日の定例会見で、17日午前の地震の震源地を気象庁が誤ったことについて「気象庁が頼りであり、正確な形での情報提供をお願いしたい」と求めた。気象庁は18日に震源を訂正し、本来、本県や北海道にも津波注意報を出すベきだったとの見解を示している。
 小林市長は、勤務時間内だったため、担当各課が注意深く見守っていたとした上で「(注意報など)何かあるならば、警戒本部設置などの対応を取ろうと待機していた。震源地が違っていたというのは、ややお粗末な感じもする」と述べた。
(後略)
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