[1997_10_13_23]反原発運動マップ_新潟県巻町_巻町民は原発計画を拒否した_佐藤勇蔵●巻原発反対共有地主会_p71(緑風出版1997年10月13日)
 
参照元
反原発運動マップ_新潟県巻町_巻町民は原発計画を拒否した_佐藤勇蔵●巻原発反対共有地主会_p71

 東北電力が新潟県巻町に建設しようとしている巻原発の計画が1969年、新聞報道によって町民の前に明らかになってから27年、その間、一度も町民にその賛否を問うこともなく、計画は一方的に進められてきました。町議会による誘致決議、第一次公開ヒアリング、電調審認可と進んだところで、用地取得に失敗してしまい、建設計画は一旦、頓挫したかにみえました。しかし94年8月、推進宣言を行なった佐藤前町長の三選により建設が秒読みの段階に入りました。ところが、この土壇場の所で多くの町民が立ち上がり、数々の困難を乗り越えた未、ついに住民投票条例を作り上げることに成功しました。
 そして、96年8月4日、原発の可否を問う住民投票が行なわれた結果、投票率88%、うち61%の町民が「原発ノー」の判断を下しました。推進派の地縁血縁や会社組織を最大限活用した露骨なアメと鞭の作戦が通用せず、実に有権者の54%もの人々が「原発にたよらない町作り」を選びました。投票条例には「買収行為があってはならない」と明記されているにもかかわらず、原発推進派は、罰則規定がないから何をやってもいい、と国、電力、建設業界をバックに豊富な資金を使って、文字どおり、やりたい放題のことを行なってきました。新聞を始め、テレビ、ラジオ等のマスメディアを使った大量宣伝。毎日の

[巻町]
 面積76・14平方キロメートル、人口3万535人(1996年3月末現在)。米どころ越後平野の真ん中に位置し、佐渡弥彦米山国定公園の美しく豊かな自然に恵まれている。近年は新潟市のベッドタウン化がすすんでいる。原発計画地の角海浜は、かつて鳴き砂の名所として知られていた。
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