[1997_10_13_07]反原発運動マップ_徳島県阿南市_阿南原発計画_はんげんばつ新聞編集部_P204(緑風出版1997年10月13日)
 
参照元
反原発運動マップ_徳島県阿南市_阿南原発計画_はんげんばつ新聞編集部_P204

 四国電力「第二の原発候補地」だった徳島県阿南市蒲生田崎(がもうださき)では、1976年6月15日、同電力が県、市に環境調査を申し入れて以来、急速に反対運動がひろがった。電力の立地工作は、計画公表の前に市内のあらゆる組織の幹部を取り込み、用地の大部分を秘密のうちに買収するという定石どおりのものだった。しかし、反対運動は、各組織幹部の思惑を崩して、漁協に調査拒否の決議をさせ、推進派の農協理事会を総辞職に追い込んだ。地元住民は市役所や県庁に押しかけ、市長や知事に「地元住民、反対請願団体の同意が得られないかぎり環境調査申し入れへの対応は休止する」と確認させる。
 その後も四国電力による地元住民の切り崩しの動きはつづいたが、79年3月28日の米スリーマイル島原発事故の後、6月9日に市長が計画の白紙還元を表明、12日には知事も白紙還元を表明して、16日、知事と市長が四国電力に正式通告をした。

[阿南市]
 面積251・81平方キロメートル、人口5万8545人〈1996年3月末現在)。米、ミカン、タケノコなどの農業と漁業のほか、化学工場や観光など、市の場所場所でさまぎまな顔を持つ。
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