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   (1)世界や日本周辺ではどのくらい地震が起こっているのですか?
   (2)世界で一番大きな地震は何ですか?
   (3)日本で一番大きな地震は何ですか?
   (4)日本で地震が発生しないところはありますか?
   (5)地震の被害が少ない場所に住みたいのですが、どこでしょうか?
   (6)地震の時、何に気をつけたらよいですか?
   (7)関東地方には近いうちに大きな地震が来ると聞きましたが、どのような状況ですか?
   (8)1995年1月17日に神戸市付近を襲った地震の名前は?
   (9)2011年3月11日の「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は「東日本大震災」と同じですか?
   (10)地震の命名基準を教えてください。


(1)世界や日本周辺ではどのくらい地震が起こっているのですか?

 1年間の平均でみた、世界で起こっている地震の数は表1のとおりです。

 また、1年間の平均でみた日本及びその周辺で起こっている地震の数は表2のとおりです。
 表1と比べてみると、日本及びその周辺では、世界で起こっている地震のほぼ1/10にあたる数の地震が発生していることが分かります。

 また、2011年に日本及びその周辺で起こったマグニチュード5.0以上の地震の数は表3のとおりです。
2011年3月11日に「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」以降の極めて活発な余震活動の影響もあり、 表2に示した1年間の平均を大きく上回る数でした。

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(2)世界で一番大きな地震は何ですか?

 地震の大きさはマグニチュードで測ります。しかし、地震情報の中で用いているマグニチュード(M)は、地震波の最大振幅だけで求めており、一般に大きな規模の地震になると、次第に規模の通りに大きくはならない性質(マグニチュードの飽和)があります。このような飽和を避けるため、地震波の周期と振幅の情報を用いて求めるマグニチュードであるMw(モーメントマグニチュード)で測った記録によると、西暦1900年以降では、1960年5月22日に南米チリで発生したMw9.5の地震です。この地震の震源域の長さは1,000kmにも及びます。また、津波が約1日かけて太平洋を挟んだ日本にも来襲し、大きな被害をもたらしました。アメリカ地質調査所による、1900年以降に発生した規模の大きな地震は次のとおりです。(2012年4月11日現在)


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(3)日本で一番大きな地震は何ですか?

 モーメントマグニチュード(Mw)で比べると、1900年以降では、2011年3月11日に発生した「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」(Mw9.0)です。
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(4)日本で地震が発生しないところはありますか?

 日本で地震が発生しないところはありません。小さな規模の地震は日本中どこでも発生しています。また、ある場所で過去に大きな地震が発生していたとしても、地表に痕跡(活断層など)が残らないことがあります。このため「この場所は大きな地震が絶対ありません」と言えるところはありません。
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(5)地震の被害が少ない場所に住みたいのですが、どこでしょうか?

 日本の国内で、この場所は大きな地震が絶対起きません、といえるところはありませんが、地震の際、自分が住む地域にどんな危険があるか、地盤の強さはどうかを知っておく、建物の耐震強度を調べる、家具を固定する、など日頃から備えることで被害を減らすことが出来ます。
 地盤のゆれやすさの詳細な資料や地域の防災マップ等については、各自治体にお問い合わせ下さい。

 関連リンク
 内閣府 災害被害を軽減する国民運動のページ
 内閣府 地震のゆれやすさ全国マップ
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(6)地震の時、何に気をつけたらよいですか?

 常日頃の備えとして、地震が起きる前に家具の固定、寝室には倒れるおそれのある物を置かない、懐中電灯やスリッパを手探りで探せる位置に置いておく等の準備が必要です。避難場所も事前に確認しておくことが重要です。
 地震時には、あわてずに、まず身の安全を確保することです。具体的には、頭を保護し、大きな家具からは離れ、丈夫な机の下などに隠れるなどにより身の安全を確保しましょう。火の始末は揺れが収まってからあわてずに行いましょう。
 揺れが収まった後は、火の始末をし、地震に関する情報をテレビ・ラジオ等で確かめ、隣近所に声を掛け合って、避難します。避難は徒歩で、荷物は最小限にしましょう。
 また、海岸付近で強い揺れを感じた場合は、すぐに津波が来襲することがありますので、津波警報や津波注意報の発表を待たずに速やかに高台などに避難することが重要です。
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(7)関東地方には近いうちに大きな地震が来ると聞きましたが、どのような状況ですか?

 1923年9月1日の関東地震や1703年の元禄地震は、M(マグニチュード)8クラスの海溝型の地震で、200〜400年間隔で発生すると考えられています。この前の地震が1923年の関東地震(関東大震災)ですので、この種類の地震については、まだ切迫性はないと考えられています。
 この関東地震などのM8クラスの地震の間に、ひとまわり小さなM7クラスの地震が数回発生しており、これらの地震も、関東地震や元禄地震ほどではないにしろ、被害をもたらしています。これらの地震は特に80年間隔で起きているということではありません。(下表(地震調査研究推進本部「相模トラフ沿いの地震活動の長期評価」より作成)参照)。
 地震調査研究推進本部による相模トラフ沿いの地震の長期評価では、南関東にこれらのM7クラスの地震が発生する確率は、過去に発生したM7程度の地震の発生回数などから今後30年間で70%とされており、中央防災会議でも首都直下地震を想定した被害の推定や対策が検討されました。

 関連リンク
 地震調査研究推進本部 相模トラフ沿いの地震活動の長期評価
 内閣府防災情報のページ 首都直下地震対策
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(8)1995年1月17日に神戸市付近を襲った地震の名前は?

 気象庁が地震につけた名称は「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」です。また、この「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」によって引き起こされた災害 に対して、政府がつけた名称が「阪神・淡路大震災」です。
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(9)2011年3月11日の「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」は「東日本大震災」と同じですか?

 気象庁が命名した地震の名称は「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」です。この地震によって引き起こされた災害に対して、政府として「東日本大震災」と呼称することとしました。
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(10)地震の命名基準を教えてください。

 気象庁では、顕著な大地震や豪雨などが発生した場合、名称を統一することにより応急対策活動等に資するとともに、将来に記録しておくべく資料として記憶に残すよう、災害を引き起こした地震等の「現象」について命名しています。
 地震については、以下のような複数のおよその目安をもって、わかり易いように、「元号(西暦年)」と「震央地名」を用いるなどにより命名しています。

1.地震の規模が大きい場合
 陸域: M7.0 以上(深さ100km 以浅)、かつ最大震度5弱以上
 海域: M7.5 以上(深さ100km 以浅)、かつ、最大震度5弱以上または津波2m以上
2.顕著な被害(全壊100棟程度以上など)が起きた場合
3.群発地震で被害が大きかった場合

 ただし、必ず「震央地名」を用いるものではありません。例えば、平成19年7月16日の新潟の地震の震央地名は、新潟県上中越沖ですが、その後の余震の発生状況は震源域が中越沖に限定されていることから、「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」と命名しました。
 命名の目安として「震央地名」を用いるのは、地震の震源または震央を連想できることが地震を命名する場合に重要な要件であり、震央地名はそれを満足できる要素であると考えているためです。
 また、気象庁では発生した「地震」に対して命名していますが、地震により発生した「災害」に対しては政府が別の名称を付けることがあります。
 例えば、気象庁が命名した「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」による災害は、政府として「阪神・淡路大震災」と呼称したり、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」による災害は、政府として「東日本大震災」と呼称したりするなど、それぞれ地震を指す場合と災害を指す場合とで使い分けられています。

 関連リンク
 顕著な災害を起こした自然現象の命名についての考え方
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