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(1)震度とマグニチュードはどう違うのですか?

 震度は、ある場所での地震による揺れの強さをあらわし、マグニチュードは地震そのものの大きさをあらわします。これは電球の明るさと周りの明るさとの関係によく似ています。電球の明るさをあらわす値がマグニチュード、電球から離れたある場所の明るさが震度に相当します。つまりマグニチュードが大きくても(電球が明るくても)震源から遠いところでは震度は小さく(暗く)なります。
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(2)マグニチュードや震度は世界共通なのですか?

 マグニチュードは大まかに言うと世界共通(定義としては一つ)です。ただし、使っている地震計や地震観測網が違うために、それぞれ異なるマグニチュードの値が計算され、その結果、新聞などで見る外国の地震のマグニチュードが同じ地震なのに少し違っている場合があります。
 震度は、その国の建物の壊れやすさなどにより異なり、したがって国によって異なっています。日本では、0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級で表し、震度計で観測します。一方、外国では主にMM震度階(モディファイド・メルカリ・スケール(改正メルカリ震度階))という12階級での表現を使っています。これは体感や被害によるものです。
 日本でも以前は体感による震度観測を行い、震度7の地域については事後の現地調査で決定していました。現在は、震度計により震度を観測し、速報する体制をとっています。
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(3)MM震度階(改正メルカリ震度階)と気象庁震度階級はどのように対応するのですか?

 原理的には、同じ場所で震度計による観測とMM震度階による震度が得られていれば対応づけられますが、現在では、1対1に対応づけることは難しくなっています。それは、MM震度階は主に地震による被害に基づいているのに対し気象庁震度階級は震度計によっていること、外国と日本の建築様式が異なっていること等によります。
 また、日本のような人口密集地では、震度と地震動による被害はすぐに結びつけられますが、外国ではかなりの大地震でも、その場所に人が住んでいないことがあり、MM震度階のデータが得られないこともあります。
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(4)マグニチュード(M)とエネルギーの関係を教えてください。

 マグニチュード(M)と地震波の形で放出されるエネルギーとの間には、標準的にはMの値が1大きくなるとエネルギーは約32倍に、Mの値が2大きくなるとエネルギーは1000倍になるという関係があります。M8の地震の1つでM7の地震約32個、M6の地震1000個分のエネルギーに相当します。
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(5)モーメントマグニチュードとは何ですか?

 地震は地下の岩盤がずれて起こるものです。この岩盤のずれの規模(ずれ動いた部分の面積×ずれた量×岩石の硬さ)をもとにして計算したマグニチュードを、モーメントマグニチュード(Mw)と言います。普通のマグニチュード(M)は地震計で観測される波の振幅から計算されますが、規模の大きな地震になると岩盤のずれの規模を正確に表せません。これに対してモーメントマグニチュードは物理的な意味が明確で、大きな地震に対しても有効です。ただし、その値を求めるには高性能の地震計のデータを使った複雑な計算が必要なため、地震発生直後迅速に計算することや、規模の小さい地震で精度よく計算するのは困難です。

関連リンク CMT解とは何か
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(6)震度7は、加速度で何ガルに対応するのですか?

 私たちが地震による揺れ(地震動)を強く感じるか否かは、地面の揺れの波(地震波)の周期(1回の波の振動にかかる時間)と揺れの幅(振幅)の大きさによって大きく変わります。地震波は色々な周期の波を含んでいるので、一概にいくつとは言えません。震度7の下限である計測震度6.5以上となるために単一周期の波が何波か続くと仮定すれば、周期0.1秒で約2700ガル以上、周期0.5秒で約900ガル以上になります。
 これまでに震度7を観測したのは、気象庁が1949年に震度7の震度階級を設定してから3回あります。1回目は現地調査で判明した「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」です。2回目は、計測震度計で震度7を観測した「平成16年(2004年)新潟県中越地震」です。3回目は、計測震度計で震度7を観測した平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震です。
 新潟県中越地震で震度7を観測した川口町川口(現:長岡市)の最大合成加速度値は1722ガル(最大加速度周期は約1秒)でした。
関連リンク 震度と加速度
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(7)地震による強い揺れはどの位長く続くのですか?

 地震による強い揺れが続く時間は、その地震の断層運動(岩盤がずれる動き)が継続する時間とほぼ同じです。日本付近で発生する地震による強い揺れは、マグニチュード7クラスの地震であれば約10秒間、マグニチュード8クラスの地震であれば約1分間、マグニチュード9クラスの地震であれば約3分間継続します。例えば、「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」では15秒程度、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」では長く続いたところで190秒程度でした。
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