【記事18342】闘論 原発の耐震性 大阪大名誉教授 宮崎慶次氏 設計に余裕 信頼性高い 想定超え 検証は必要 神戸大教授 石橋克彦氏 振動 著しく過小評価 予防原則で見直しを(毎日新聞2007年11月26日)
 

※以下は上記本文中から重要と思われるヶ所を抜粋し、テキスト化したものである

 宮崎慶次氏

 (前略)裁判の争点となった複数機器の同時故障は、判決は確率がわずかとした。絶対に起こらない保証はないが、そのリスクは新指針で採用した確率論約手法で評価・対応すべきだろう。仮に同時故障が起きたとしても、直ちに旧ソ連のチェルノブイリ原発のような事故に結びつくことは原子炉の設計や安全性の異なる日本では有り得ない。
 
 石橋克彦氏
 
 (前略)柏崎刈羽原発では、燃料集合体が定位置から飛び出すなど、ど、多くの損傷が同時発生した。日本原子力学会による確率論的耐震安全評価の基準でも、複数故障が前提だ。
 柏崎刈羽原発では、設計用の基準地靂動を策定する岩盤でみると、旧指針による基準地震動の4倍もの揺れが生じたと推計される。これは、新指針に基づき中電が策定した基準地震動の約2倍で、旧指針の根本的欠陥と新指針の不十分さは明白だ。大事故が起きなかったのは、表層地盤の特性で揺れが弱まるなど運がよかっただけで、原発震災(地震と放射能の複合災害)は現実の問題である。

KEY_WORD:浜岡原発:中部電力:運転差し止め:旧耐震指針:東海地震:設計用の基準地震動:確率論約手法:変圧器の火災:5・5bを超える人工岩盤:柏崎刈羽原発:国際原子力事象評価尺度では最低ランクのゼロ・マイナス:IAEA(国際原子力機関):大阪科学技術センター顧問:経済産業省原子炉安全小委員会委員_専門は原子力工学:プレート(岩板)境界面の深さ:アスペリティー(地震波を強く出す境界面の固着域):日本原子力学会による確率論的耐震安全評価:原発震災:CHUETSUOKI: