【イスタンプール20日＝石合力】トルコ西部の大地震で、トルコ政府当局者はニ十日、「現在も数万棟の建物のがれきの下に行方不明者が埋まっており、今後死傷者数が急増するおそれがある」と述べた。国連の人道担当者も同日、トルコ政府から得た数字として約3万5000人ががれきに埋まっていると述べ、死者数が4万人を超す可能性がある、と指摘した。
　同国危機管理センターによると、ニ十日午後現在の死者数は1万59人。負傷者は4万5000人に達した。被災地では、外国の救助関係者約2000人を含む救援活動が懸命に続けられているが、生存者の救出は時間とともに難しくなっている。
　被災地周辺では、収容された遺体の傷みも激しくなっており、衛生状態の悪化が深刻化している。震源地イズミットの東にあるアダバザルでは、伝染病の発生などをおそれた当局が19日、身元不明遺体数百体を集団埋葬した。