[2023_05_05_16]珠洲で震度6強、長周期地震動の緊急地震速報を初めて配信…2番目に大きい階級3を観測 (読売新聞2023年5月5日)
 
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珠洲で震度6強、長周期地震動の緊急地震速報を初めて配信…2番目に大きい階級3を観測

 2023/05/05 23:20
 5日午後2時42分頃、石川県能登地方を震源とする地震があり、石川県 珠洲市で震度6強を観測した。気象庁によると、震源の深さは12キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・5と推定される。同日午後9時58分頃にも、同市で震度5強の地震があった。読売新聞のまとめでは、同日午後11時現在、同市で男性(65)が死亡したほか、石川、富山両県で計23人のけが人が確認されている。
 同庁によると、日中の各地の震度は、石川県能登町で震度5強、輪島市で震度5弱。石川、新潟、富山、福井の4県で震度4を観測した。夜の地震は、能登地方を震源とし、震源の深さは10キロ、マグニチュードは5・8。石川県能登町で震度5弱を観測するなどした。国内で震度6強の揺れを観測したのは、福島、宮城両県で昨年3月16日に起きた地震以来。
 石川県能登地方は2020年12月以降、地震活動が活発になっていて、珠洲市では昨年6月19日にも震度6弱を記録した。同庁は、揺れの強かった地域では今後、1週間程度、最大震度6強程度の地震が起きる可能性があるとしている。石川県では6日、まとまった雨が予想されており、同庁は土砂災害などへの警戒を呼びかけている。
 石川県や珠洲市などによると、同市内で男性(65)がはしごから転落し、搬送先の病院で死亡した。このほか、倒壊した建物の下敷きになるなどして22人が負傷した。富山県でも1人がけがをした。
 同市内では、建物3棟が倒壊。裏山の崖が崩れ、巨大な岩が直撃した住宅もあった。約40世帯で断水が発生し、給水車が配水を実施している。同市と南隣の能登町は避難所を開設し、住民計167人が避難した。石川県は珠洲市、輪島市、能登町に災害救助法を適用。避難所設置などの費用を国と県が負担する。
 気象庁によると、6日の北陸地方は大雨の恐れがあり、石川県では同日午後6時までの24時間降水量が多い所で50ミリに上ると予想されている。地震で地盤が緩み、雨が重なると土砂災害の危険性がより高まるとして注意を促している。
 原子力規制庁によると、石川県 志賀 町の北陸電力志賀原子力発電所1、2号機(運転停止中)をはじめ、各地の原発で異常は確認されていない。北陸新幹線は一時、運転を見合わせた。
 今回の地震では、2月から運用が始まった「長周期地震動」の緊急地震速報が初めて配信された。長周期地震動は高層ビルを大きく揺らすゆっくりした揺れで、石川県能登地方では、4段階で2番目に揺れが大きい「階級3」が観測された。
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