[2013_11_14_01]福島1号機 格納容器付近で水漏れ 配管破断など2カ所(東奥日報2013年11月14日)
 
[テキスト文]
 東京電力は13日、福島第1原発1号機の廃炉や汚染水対策を進めるため、原子炉格納容器付近の破損状況や放射線量を調査した結果、格納容器下部の2カ所で水の漏えいを確認したと発表した。
 原発事故で溶け落ちた燃料を冷却する注水が続く1〜3号機の格納容器下部から水漏れが実際に確認されたのは初めて。漏えい箇所の特定はできなかった。
 東電や政府が示す廃炉工程では、高い放射線量を防ぐため、格納容器の破損を補修して水で満たし、溶融燃料を取り出す計画になっており、格納容器の漏えい個所を早期に特定することが急務となっている。
 東電は、格納容器とつながる圧力抑制室が収まる「トーラス室」と呼ばれる地下の空間を調査。トーラス室内には放射性物質を含む汚染水がたまっているため、遠隔操作のカメラ付きボートを使った。
 漏えいが見つかった2カ所のうち1カ所では、格納容器下部の外側からトーラス室に通じる細い配管1本が破断し、蛇口から水が流れるように漏れていた。東電は原子炉に注水して汚染された水が格納容器の亀裂などから漏れ、配管から流れ出ている可能性もあるとみている。
 もう1カ所では、圧力抑制室の外側を伝って上部から水が流れ落ちているのを確認。漏えい量はいずれも不明という。
 ボートで調香した場所では1時間当たリ0・9〜1・8シーベルトの極めて高い放射線量が測定された。
 今回調査したのは格納容器の下部にあるドーナツ形の圧力抑制室の半周で、東電は14日以降も調査を続ける。
KEY_WORD:汚染水_:FUKU1_:トーラス室:カメラ付きボート