[2013_11_17_01]福島第一 東電、雨水対策を強化 せきかさ上げ、雨どい設置(東奥日報2013年11月17日)
 
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 東京電力は、相次ぐ台風や大雨で後手に回った福島第1原発での雨水対策を強化する。汚染水のタンク群を囲むせきをかさ上げし、タンクに降った雨をせきの外へ流す雨どいを設置、付近の排水溝にふたをして汚染水の流入を防ぐ。主な対策は、年内完了を目指す。
 8月に「H4」エリアのタンクから約300トンの高濃度汚染水漏れが発覚したことを受け、東電はそれまで常に開けていたせきの弁を閉じる運用に変更。たまった水はいったん仮設タンクに移して放射性物質の濃度を測定し、排出基準を下回ることを確認した上で排水する手順を定めた。
 しかし、その後の台風や大雨で、水があふれ出しそうになったため、せき内で濃度を測っただけで排出したり、タンクへの移送が間に合わず、あふれ出したりした。
 東電は年内に、全23カ所のタンクエリアで、せきの高きを金属製の板で30センチかさ上げ。さらに、せき内でタンク20基当たり1基分の水が漏れてもあふれないよう、来年3月までに計約430基の周囲のせきを最高1・3メートルにかさ上げする。
 雨どいは、タンクエリアへの降雨の約6割を、汚染せずにせき外に流すことができる。汚染水が漏れた「H4」エリアの一部では、ホースを利用した仮設の雨どいを既に設置。今後、金属製のものを順次取り付ける。排水溝に汚染水が流れ込むと海へ流出する恐れがあるため、約1・3キロにわたりふたをする。
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