[2014_03_20_01]第1原発・除去設備の未浄化水、地上タンク21基に流入(福島民友新聞2014年3月20日)
 

第1原発・除去設備の未浄化水、地上タンク21基に流入

 東京電力福島第1原発の汚染水から62種類の放射性物質を取り除く多核種除去設備ALPSで汚染水を浄化できていなかった問題で、東電は19日、ALPSで処理した水を貯蔵した地上タンク21基の全てに高濃度の汚染水が流れ込んだことを明らかにした。
 1日約400トン発生する汚染水を浄化して減らす本来の機能を発揮できず、東電が目指していた4月の本格稼働は一層厳しい状況となった。
 東電は、ALPSで処理した水を敷地南側にある溶接型のタンク群に移送していた。浄化できなかった水が流入したタンク21基のうち1基で18日に採取した水からは、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり560万ベクレルの高濃度で検出された。21基は全て配管で連結しているため、それぞれに汚染水が混入した可能性が高い。21基の保管量は約1万5000トンに上り、これらを再び浄化する必要性も新たな課題として浮上してきた。

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