[2024_02_08_02]切迫度高い“Sランク”2つ…富山県内にM7以上の地震引き起こし得る活断層『7つ』死者2千人超の想定も(富山テレビ2024年2月8日)
 
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切迫度高い“Sランク”2つ…富山県内にM7以上の地震引き起こし得る活断層『7つ』死者2千人超の想定も

 19:59
 能登半島地震による富山県内の最大震度は「5強」でしたが、県内にある活断層が動けば、それよりも大きな揺れ、被害が出るとされています。専門家は、「大きな地震を起こし得る活断層が、富山にあることを認識して備えてほしい」と呼びかけています。
 現在、県内で確認されている主要な活断層は7つ。いずれも阪神淡路大震災に匹敵するマグニチュード7以上の地震を引き起こすとされています。
 これらの断層による地震が30年以内に発生する確率です。切迫度が最も高い「Sランク」に含まれるのが2つあり、呉羽山断層帯がほぼ0〜5%、砺波平野断層帯が0.04〜6%となっています。この確率をどうみれば良いのか、地質学の専門家に聞きました。

 *富山大学 立石良准教授

 「それほど高くない数字が並んでいると思う。それぞれの活断層の活動間隔はだいたい数千年くらいと言われている。数千年の30年を見ても、地震発生確率は基本的に高くならない。熊本地震は0〜0.9%の確率となっていた。発生確率で判断するのはおすすめできない。富山県内には活断層があり、大きな地震を起き得ることを認識して、備えるべき」富山大学の立石准教授です。県内にある断層は比較的「長さ」があるため、動けば大きな揺れ、被害をもたらすのが特徴だと話します。
 県のシミュレーションで最も大きな被害が想定される呉羽山断層帯では地震による死者が2335人、全壊する住宅は3万7814棟にのぼると推計されています。

 *富山大学 立石良准教授

 「平野部で地盤が少し弱いところで被害が懸念される。そういうところは人口密集地が多い」一方、近年全国的に注目されているのが南海トラフ地震です。30年のうちに70〜80%の確率で発生するとされ、マグニチュードが8から9、最大震度7と想定されています。県内でも震度5弱から震度5強と、今回と同規模の揺れが起きると想定されています。

 *富山大学 立石良准教授

 「(富山への)直接的な被害はあまり大きくないと想定されているが、物流が阻害されるのは間違いない。間接的な影響は大きい」そのうえで、立石准教授が勧めるのが東京都が作成したWEBサイトです。自分の家族構成などを入力するだけで、自宅に必要な備蓄品の種類と量を提案してくれます。

 *富山大学 立石良准教授

 「衛生用品や生活用品の備蓄も提案してくれる。これを持ってここに行くなど、状況によって変わってくる。一人ひとりシミュレーションをして考えてほしい」大きな地震はもう起きないだろうではなく、富山直下の地震はいつでも起き得ると思って、家での備えや避難経路について家族で話し合うことが大切です。

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