[2024_01_10_13]志賀原発2号機の審査「相当な年数かかる」 規制委、能登半島地震の検証考慮へ 耐震性も「大きくなる方向に」(東京新聞2024年1月10日)
 
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志賀原発2号機の審査「相当な年数かかる」 規制委、能登半島地震の検証考慮へ 耐震性も「大きくなる方向に」

 20:57
 原子力規制委員会の山中伸介委員長は10日の記者会見で、北陸電力志賀原発2号機(石川県)の新規制基準への適合性審査について、能登半島地震を考慮するため、数年単位で長期化する見通しを示した。
 山中委員長は、今回の地震を引き起こした断層などのメカニズムが専門機関で検証された後、審査にどのように取り入れるかを判断する必要があると指摘。地震の十分な検証には「相当な年数がかかると思う」と述べた。将来的な審査で求める耐震性については、現状の想定よりも「大きくなる方向になると想像する」と話した。

 ◆未知の断層が連動した可能性にも言及

 会見前の定例会合では、地震津波対策の審査を担当する石渡明委員が、能登半島地震で未知の複数の断層が連動した可能性に言及。「地震がどのように起こったかを調べ、審査に生かす必要がある」と指摘した。
 北陸電は2014年8月、規制委に2号機の審査を申請。これまでの審査は、敷地周辺の地質構造に関する内容にとどまっている。設備の耐震性を決めるために必要な地震の大きさの想定などは、詳しい議論が始まっていない。(渡辺聖子)

 志賀原発 北陸電が石川県志賀町に保有する。1号機(沸騰水型軽水炉、54万キロワット)は1993年、2号機(改良型沸騰水型軽水炉、135万8000キロワット)は2006年に営業運転を始めた。1号機は11年3月にトラブルで停止し、そのまま定期検査に入った。2号機は同月に定期検査入りして以降停止し、原子力規制委員会が現在、新規制基準への適合性を審査している。1999年6月に定期検査中の1号機で制御棒が抜け、炉心の一部で核分裂反応が連続する臨界状態になる事故が発生したが隠蔽(いんぺい)し、2007年になって公表した。
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