[2024_01_20_03]能登半島北東の活断層動かず 新潟沿岸に津波リスク残る 地震研(毎日新聞2024年1月20日)
 
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能登半島北東の活断層動かず 新潟沿岸に津波リスク残る 地震研

 12:11
 1日に発生したマグニチュード(M)7・6の能登半島地震で、半島北東にある海底活断層はほとんどずれ動いていなかったことが、東京大地震研究所の佐竹健治教授(地震学)による解析でわかった。この活断層周辺では9日にM6・1の大きな余震が起きており、今後この断層が動いてM7クラスの地震が発生すると新潟県沿岸に3メートル程度の津波をもたらす可能性があるとしている。
 同研究所は2013年に始まった「日本海地震・津波調査プロジェクト」で、日本海側の震源断層モデルを示していた。佐竹さんはこのうち、今回の地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析した。
 その結果、「珠洲沖セグメント」「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」「NT5」「NT6」の三つの活断層は大きく動いていた。一方で、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT2」(長さ約36キロ)と「NT3」(同約20キロ)の二つの活断層はほぼ動いていなかった。
 同プロジェクトは、「NT2」と「NT3」が連動して地震を起こすことで、M7クラスの地震の発生と、佐渡島を含む新潟県沿岸で3メートル程度の津波を想定している。
 佐竹さんは「日本海中部地震や北海道南西沖地震などの日本海側の過去の大地震では、発生から2カ月以内に活動域の端で規模の大きな地震が起きている。半島北東の二つの断層も今後大きな地震を起こす可能性があり、大きな津波の発生に注意が必要だ」と警戒を呼びかけている。【垂水友里香】
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