[2024_01_26_02]津波、新潟・上越で5.8m 石川・能登で4.7m 気象庁推定(毎日新聞2024年1月26日)
 
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津波、新潟・上越で5.8m 石川・能登で4.7m 気象庁推定

 19:21
 気象庁は26日、能登半島地震による津波が新潟県上越市で高さ5・8メートル、石川県能登町で高さ4・7メートルに達していたとの調査結果を公表した。これまでは津波観測計のデータ欠測などで、最も高かった輪島港(同県輪島市)で「1・2メートル以上」と発表していたが、各地でそれを上回っていた。
 気象庁の調査班が11〜20日、石川、富山、新潟の3県のうち、津波被害が特に大きかったとみられる地区で、津波が到達した高さを調べた。
 主な高さは、上越市・船見公園5・8メートル▽能登町白丸地区4・7メートル▽上越市・直江津海水浴場4・5メートル▽新潟県佐渡市・羽茂港3・8メートル▽石川県珠洲(すず)市・飯田港4・3メートル▽輪島市・舳倉(へぐら)島漁港2・9メートル▽同県七尾市・下佐々波漁港2・2メートル▽富山県射水市海竜新町1・5メートル――など。

「津波の高さ」とは

 調査は、津波が内陸に駆け上がった「遡上(そじょう)高」と、津波が去った後に建物や樹木などに残った跡をもとにした「痕跡高」の2種類で推計した。この方法だと、津波観測計の測定値より高くなることがあるという。
 能登半島地震では、気象庁が珠洲市に設置する津波観測計が、地盤隆起の影響で地震直後から観測不能に。国土交通省が管理する輪島港の観測計も、地震後に1・2メートル以上の津波を観測した後、データが記録されていない。今回の調査では、両地点で浸水の跡は確認できなかったという。
 気象庁地震津波監視課の担当者は「場所が近くても地形の影響で高さが異なるなど、津波高に局地性があることが分かった。調査していない地域でも、今回の推定結果より高い津波が押し寄せた可能性はある」と話した。【山口智】
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