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高速増殖炉の安全性_第9回もんじゅ安全性調査検討専門委員会資料

※PDF形式20ページ
※冒頭1ページ目のみを抜粋
1 ナトリウム
 「もんじゅ」が軽水炉と異なる点の一つに、冷却材として水ではなくナトリウムを使用していることを挙げることができる。
 ここでは高速増殖炉の安全性のうちナトリウムについて、ナトリウムとは何か、「もんじゅ」では何故ナトリウムを使用するのかについて説明する。また、ナトリウムを冷却材として使用するための設計上の考慮、ナトリウムの抜き取り、微調整棒駆動機構の荷重増加、及びナトリウム取扱作業における安全確保について説明する。さらに、高速増殖炉の冷却材としてどのようなものが検討されているのかについて説明する。

1.1 ナトリウムとは
 ナトリウムは金属の一種で、常温では銀白色の固体である。(図1.1.1)温度が約100°C〜約880°Cの範囲では液体であり、外観は水銀に似ている。(図1.1.2)
 ナトリウムは化学的に活性であり、高い温度で空気に触れると空気中の酸素と反応し、燃焼する。(図1.1.3) また、水に触れると激しく反応し、水素を発生する。
 ナトリウムは地球上に大量に存在する物質で、例えば海水1kgの中に約10gも含まれている。
 ナトリウムは工業的に塩を電気分解して作られ、有機化学工業の分野で材料として使用される他、街燈などのナトリウム灯として使われている。わが国では年間、約4000t(1990年〜1993年実績)のナトリウムが生産されている。ナトリウムを含む工業製品の代表的なものに苛性ソーダがあるが、その生産量は年間約450万t(2000年)に上る。

1.2 何故ナトリウムを使用するのか
 「もんじゅ」ではナトリウムが原子炉容器、1次主冷却系循環ポンプ、1次系配管、中間熱交換器(伝熱管外)、1次系オーバーフロータンクなどの1次系機器配管の内部に約760t、2次主冷却系循環ポンプ、2次系配管、中間熱交換器(伝熱管内)、蒸気発生器、2次系オーバーフロータンクなどの2次系機器配管の内部に約760t、炉外燃料貯蔵設備の機器配管内に約150t、合計で約1700t存在する。(図1.2.1)
 「もんじゅ」でナトリウムを冷却材として使用しているのは、次のような理由による。

(後略)

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