[2022_03_17_23]東日本大震災の「余震」だったの?福島県沖M7.4地震 昨年2月と同じメカニズム 広大な「余震域」(東京新聞2022年3月17日)
 
参照元
東日本大震災の「余震」だったの?福島県沖M7.4地震 昨年2月と同じメカニズム 広大な「余震域」

 2022年3月17日 12時24分
 東日本大震災から11年が経過しても、余震域では活発な地震活動が続く。16日深夜に発生し宮城県と福島県で最大震度6強を観測した今回の地震も、余震域内で起きた。
 今回の震源は、福島県北部の沿岸から東へ約60キロ沖合の海底下、深さ57キロ。西北西と東南東から圧縮する力が働いた逆断層タイプで、陸側のプレート(岩板)の下に沈み込む太平洋プレートの内部で起きたとみられる。
 この震源とほぼ同じ場所の深さ55キロでは、昨年2月13日にもマグニチュード(M)7.3の地震が発生し、宮城県や福島県で震度6強を観測。地震のメカニズムも同様だった。気象庁は、2011年の東日本大震災の「余震と考えられる」と発表していた。
 東日本大震災はM9の超巨大地震。その余震域は、岩手県―千葉県北東部の沿岸から沖合の日本海溝付近に及ぶほど広大だ。大震災直後の1年間で、M4以上の地震は5000回を超えた。
 その後は減りつつあるが、最近1年間でもM4以上の地震は200回を超え、大震災前の年平均138回を上回る。大震災の本震後に起きたM7以上の地震は今回で12回目だ。
 気象庁は昨年4月以降、余震域で起きた地震について「余震と考えられる」との表記をやめた。大震災から10年が過ぎ「個々の地震が余震かどうかの判断が難しくなった」「余震かどうかに関係なく、大地震や津波に備えてほしい」などの理由だ。一方で「余震活動は減衰するが、長く続く。終わったわけではない」として、なお注意を呼び掛けている。(宇佐見昭彦)
KEY_WORD:MIYAGI2022A_0630_:HIGASHINIHON_: