[2023_10_21_05]東海第2原発の防潮堤工事不備 4カ月後の公表に知事「報告義務なく問題ない」(東京新聞2023年10月21日)
 
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東海第2原発の防潮堤工事不備 4カ月後の公表に知事「報告義務なく問題ない」

 07時52分
 東海第2原発(茨城県東海村)の防潮堤工事でコンクリートの充てん(じゅうてん)不足などが6月に見つかっていた問題で、日本原子力発電が16日に公表したことについて、大井川和彦知事は20日の定例会見で「(原電と結んでいる)原子力安全協定上は報告義務はない。特に問題はない」と述べた。
 防潮堤の設置は再稼働に向けた安全性対策工事の一環で、原電は不備があったことを受け、6月から一部の対策工事を停止している。会見で知事は、県には原電から9月12日に口頭で、10月11日に文書でそれぞれ報告があったと説明。「原子力事業者が工事途中の検査で自ら問題点を発見してその是正を図っている状況」との認識を示した。
 原電によると、防潮堤の防護壁を支える基礎部分の柱に、コンクリートの充てん不足による隙間や鉄筋の変形が見つかった。原電は取材に、約4カ月後に公表した理由を原因調査に時間がかかったとの趣旨の説明をした。原因は現在も調査中という。
 今回の不備を巡っては、原電が公表した16日に共産党県委員会が記者会見し、9月に工事関係者から施工不良を指摘する情報提供があったと明らかにした。
 また、大井川知事は会見で、14日に発表された民間シンクタンクの都道府県魅力度ランキングで県が2021年以来の最下位になったことについて「ランキングというより今やエンターテインメントになっている。しっかりと良い県をつくる努力を進めていきたい」とした。(竹島勇)
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