[2023_10_17_08]東海第2原発 防潮堤工事が一部中断 コンクリート充てんに不備 共産は原電に質問書提出(東京新聞2023年10月17日)
 
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東海第2原発 防潮堤工事が一部中断 コンクリート充てんに不備 共産は原電に質問書提出

 07時46分
 日本原子力発電は16日、東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に向けた安全性対策工事で進めている防潮堤設置で、コンクリートの未充てん(じゅうてん)などの不備が見つかったと発表した。既に一部工事を6月から停止しており、原電は原子力規制庁に報告した。来年9月の対策工事完了見込みが遅れる可能性もある。
 不備が見つかったのは、防潮堤の取水口付近の鋼製防護壁を支える基礎部分。基礎の外周部の地中に埋められた2本の柱(幅15・5メートル、長さ50メートル)の一つに、コンクリートの充てん不足による隙間や鉄筋の変形が見つかった。基礎内側の工事のために掘削したところ分かったという。別の柱にも同様の不備があるとみられ、確認を進める。
 原電の担当者は原因を調査中としたうえで、「(基礎の周囲の)土の粘性が高く、基礎が押されたようになったことなどが推定される」と説明した。対策工事の工期や再稼働時期への影響も「精査している」とした。
 今回不備が見つかった基礎部分について、共産党県委員会が同日、記者会見し、9月に工事関係者から施工不良を指摘する情報提供があったと明らかにした。県委員会は事実関係をただす質問書を原電に提出し、県と東海村には確認や対応を求める要請書を出したという。同党の江尻加那県議は「防潮堤という安全性検証のおおもとが覆された」と指摘した。 (竹島勇)
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