[2007_03_27_01]平成19年能登半島地震に係る志賀原子力発電所の地震動の評価について(北陸電力2007年3月27日)
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地震動の解析に必要な地震計のデータを消失!

平成19年能登半島地震に係る志賀原子力発電所の地震動の評価について

平成19年3月27日
北陸電力株式会社

 3月25日に発生した能登半島地震では、志賀原子力発電所を含む能登半島全域で大きな揺れが観測されました。
 志賀原子力発電所では、現時点でも安全上問題となる被害は確認されていないものの、大きな揺れが観測されたことから、敷地地盤や1・2号機原子炉建屋での地震観測データを基に、志賀原子力発電所の地震動について既にデータの収集や分析を開始していますが、必要に応じ詳細な検討を行ってまいります。
 なお、地震発生後、取得した地震観測データの回収・整理を行っていたところ、1号機建屋の 地震観測用強震計による本震及び一部の余震の時刻歴波形記録(30分程度)が消失 していることが判明しました。

[データ消失の原因は、今回の地震では短時間に多くの余震が連続して発生したこと、収録装置内のICメモリーカードの容量が少なかった(48MB)ことから、保存した本震記録等を サーバーに転送する前に、新たな余震記録により上書きされたためです。]

 しかしながら、本震の最大加速度記録やバックアップ用地震計による時刻歴波形記録(2箇所)や大部分の余震の時刻歴波形記録は保存されており、これに2号機の観測記録や敷地地盤での観測記録とあわせ十分な解析ができると考えています。
 また、当社は、今回の事案を踏まえた再発防止策を検討するとともに、他の事業者へ注意喚起するため、ニューシア(原子力施設情報公開ライブラリー)へ登録することとしています。
以 上

(参 考)当社が設置している地震計
・国・自治体への速報用としての計測震度計(1号機1箇所)
・原子炉建屋の地震観測用強震計(1・2号機各々22箇所)
・バックアップ用地震計(1号機2箇所)
・敷地地盤の地震観測用強震計(4箇所)

(語句説明)
・時刻歴波形:
  地震が起きた時のある時点での揺れの大きさ(変位、速度、加速度)は、時々刻々と変化します。
  この揺れの大きさの変化を、横軸に時間をとって表したものを時刻歴波形といいます。
・最大加速度:
  加速度の時刻歴波形の最大値を最大加速度といいます。

KEY_WORD:NOTOHANTO_:SIKA_:基準地震動: