[2023_11_23_07]「設計寿命は耐用年数ではない」 九電、薩摩川内市議会に川内原発の運転延長「60年でも問題ない」と説明(南日本新聞2023年11月23日)
 
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「設計寿命は耐用年数ではない」 九電、薩摩川内市議会に川内原発の運転延長「60年でも問題ない」と説明

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 薩摩川内市議会は22日、川内原子力発電所対策調査特別委員会を開いた。九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転延長に賛成・反対する陳情6件の審査のため、原子力規制庁と九電の担当者が参考人として出席。20年の運転延長が認可された審査内容などを報告した。九電側は延長申請に伴い実施した特別点検などの結果から「60年時点でも問題はない」と説明した。
 豊嶋直幸副社長らが出席した九電は、延長に向けた取り組みや使用済み核燃料への対応などを示した。「一般的に原発の設計寿命は30〜40年といわれる」とした上で、健全性を確認するものであり、耐用年数ではないと強調した。
 規制委事務局である規制庁の渡邉桂一安全規制管理官らは、原子炉格納容器やコンクリート構造物の劣化状況を調べた九電の特別点検を踏まえた審査結果を報告。原発の耐用年数に対する考えを問われ、「原子炉の劣化の進行は、施設や機器の種類で異なり、設備の更新もできるため一律に何年とは決まらない」と回答した。
 特別委は全ての陳情を継続審査にした。成川幸太郎委員長は「分かりやすい説明だった」と評価。全ての参考人招致を終えた後、12月議会中に委員会としての結論を出したい意向を示した。終了後、渡邉管理官は「地元では非常に関心が高い事項だと改めて思った」と振り返った。
 委員会前には渡邉管理官は田中良二市長にも面会して説明。九電は市の部局長でつくる原子力政策調査部会にも出席した。
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