[2023_07_27_04]原燃「年内認可厳しく」 再処理工場設計条件検討に時間(東奥日報2023年7月27日)
 
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原燃「年内認可厳しく」 再処理工場設計条件検討に時間

 日本原燃の増田尚宏社長は26日、青森市内で定例記者会見を開いた。原子力規制委員会による六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)の認可審査を巡り、耐震評価の設計条件の作成・比較などに「もう少し時間がかかる」とし、目標としていた年内の認可は「厳しくなっているのはその通りだと思う」との認識を示した。
 原燃は設計・工事計画の認可審査で、工場の建屋や設備を耐震評価する上で前提となる地盤モデルの見直しに注力。データを補完するためのボーリング調査も計画しているという。
 増田社長は、複数モデルの比較で「地震動がどう変わるかによって、その後の仕事はだいぶ変わる」と説明し、結果次第で作業量に大幅な違いが出る見通しを示唆。2022年12月の申請から1年程度と見込む認可まで、さらに時間を要する可能性も出てきた。
 一方で次回の審査会合は「8月でも間に合うように準備したい」と強調。「24年度上期のできるだけ早期」と掲げる完成時期については、「目標を変える検討の必要はなく、全体の計画を崩さないで済むよう努力している」と述べた。
 6日に再処理工場などを視察した国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長について、増田社長はグロッシ氏の「(工場には)世界中が良い点でも悪い点でも注目しているからこそ、それにふさわしい準備をしなければいけない」という発言を紹介。1月に使用済み核燃料を扱う部屋の照明が消え、IAEAの監視が一時中断したトラブルを巡っては「あと1カ月以内ぐらいで報告書を提出したい」と述べた。
    (佐々木大輔)
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