[2023_07_06_09]IAEAグロッシ事務局長 “稼働に向け査察体制を強化”(NHK2023年7月6日)
 
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IAEAグロッシ事務局長 “稼働に向け査察体制を強化”

 07月06日 18時18分
 IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長が、6日青森県六ヶ所村を訪れ、日本原燃の使用済み核燃料の再処理工場などを視察しました。
 このあと、グロッシ事務局長は、「早ければ来年にも稼働するためIAEAとしても査察体制などの準備を進める必要がある」と述べ、再処理工場の稼働に向けて、査察体制を強化していく考えを示しました。
 IAEAのグロッシ事務局長は、4日から日本を訪れていて、東京電力福島第一原子力発電所にたまる放射性物質を含む処理水を薄めて海に流す計画をめぐり、岸田総理大臣に、計画の安全性に関する報告書を手渡しました。
 グロッシ事務局長は、5日、福島第一原発を訪れたのに続き、6日午前、青森県に入り、六ヶ所村の再処理工場などの原子力関連施設に向かいました。
 グロッシ事務局長は午前9時半すぎに到着し、関係者によりますと、核物質が核兵器などに転用されるのを防ぐためにIAEAの保障措置上重要となる、使用済み核燃料の再処理工場やウラン濃縮工場などを視察しました。
 視察には、日本原燃の増田尚宏社長などが同行し、事業の現状や核の平和利用の状況を確認したということです。
 夕方三沢空港で取材に応じたグロッシ事務局長は、「早ければ来年に再処理工場が稼働するため、IAEAとしても査察体制などの準備を進める必要がある。稼働すれば生産量が大幅に増え活動が持続的になるため、IAEAとして存在感を高めるだろう」と述べ、工場の稼働に向けて、査察体制を強化していく考えを示しました。
 その上で、再処理工場などのさまざまな原子力関連施設が集中する六ヶ所村の施設について「ウラン濃縮から再処理まで行われていて、プルトニウムを含む核物質がたくさんある世界最大の施設の一つだ。これらの核物質は確実に保障措置がされるべきで地域住民への影響はあってはならない」と述べ、今後も工場の経営陣と向き合いながら査察を行っていく姿勢を強調しました。
 グロッシ事務局長は、このあと都内に戻り、7日から韓国を訪問するということです。
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